指摘するだけ 「言うだけの人間は要らない」 自分がリングに上がれ

指摘するだけの人、助言だけする人は、ただのおせっかいである

世の中の立派な経営者を批判できるのは、その経営者の子供くらいである。しかもその批判は、年端のいかない小僧でもけっこう的確でズバリとくるものがあるんだよね。だけど、批判するあなた達は一体何が出来るのかということを言いたい。正しい批判というのはバカでもできるよ。50歳、60歳になっても批判することから抜け出せない人は、的確な批判をする自分は立派なんだと勘違いしているからだ。さらに進んでいる人は、指導助言までしてくるんだけど、これこそいらぬお世話である!

批判する人、助言する人は、世界チャンピオンが闘っているリングの横で、「ジャブだよジャブ!」と言っているのと同じ。火の粉の飛んでこないところで消防士に指導しているのと同じ。「あの人は良い位置にいて、偉そうに言うんだよね」と思われているにも関わらず、自分はするどい指摘をしたぞムフフとほくそ笑んでいるただの勘違い野郎だ。だから、自分は何もしていないのに、批判や助言をすることは、すごく恥ずかしいことだと思わないといけない。ましてや聞かれてもいないのに、嬉しそうに知識をご披露してはいけないよ。今の時代、あなたの言っていることは99%ネットに書いている。指摘するだけの人、助言だけする人、知ったかぶりをする人は、焚き木でも背負って歩いていていなさい。

300億の会社に入社したのではない。これから1千億になる会社に入社したワクワク感を忘れるな

会社に安定を求めて入社してくる人は多い。実際、自分の子供に、「父ちゃんの会社に来い」と言ったら3人とも、「嫌だ、安定していない」と言って、ガキのくせに安定を求めるのかと思ったよ。世の中の風潮から、安定を求めることは仕方がないけど、そんなもの、もっと高齢になってからでもいいじゃないか。20歳や30歳の時から、安定を求めてどうするんだ。会社に入ったなら、この舞台の上で自分の人生を作るんだと思うこと。そして、そういう人たちと一緒に素晴らしい会社を作っていこう、そんなワクワクした気持ちを持つこと。そしてその気持ちはいつまでも忘れてはいけないよ。

私は今でも、やりたいことがたくさんあって、早く朝がこないかなと待ち遠しいんだよね。しかも、歩きながらでもワクワクして笑えてくるから、この間は「変なおっさん」と言われたよ。ワクワクする人生を生きていこうじゃないか。

自由競争と市場原理の中にいる会社で働いていることを忘れるな

努力すれば結果が出ると勘違いしてしまうのは、幼い頃から親や先生にそう教えられてきたからだ。そのため、30歳、40歳を過ぎてもまだそんなことを考えている人が非常に多い。

自由競争の中で生きていられるのは、努力した結果に対して、お客様が評価してくれているからだ。「努力を評価してくれない」と恨めしそうな顔をする人がいるが、前よりも良い商品を作ったとしても、他社がそれ以上にグレードの高い商品を作っていれば、お客様は他社の商品を喜んで使う。あなたが一生懸命頑張ったのは分かるが評価はできない。だけど、そこで悔しいと立ち止まってはいけない。「自分の努力よりももっと知恵のある人が出てきたか。じゃぁ、もう一回やり直そう」と思ってまた挑戦した方がよっぽど人生は明るいよ。頑張ったから評価して欲しいと子供みたいなことを言ってはいけない。

また所得は市場原理に基づいて決められる。価値のある仕事をしているからといって給与の高さに比例するわけではない。

ほとんどのリサイクル屋は、閉店した飲食店から食器を引き取ってこない。だけどテンポスは食器を引き上げて磨いて販売している。普通なら捨てる食器にもう一度命を吹き込む仕事をしているんだから、これはとても価値のある仕事だ。だけど、そんな価値ある仕事でも食器を磨く仕事の時給は800円か900円程度。でも仕事の価値自体は年棒2千万円の人と比べても大差ないよ。だからといって、時給1万円の人が磨いたバカ高い中古食器なんか誰も買わないだろ。だから時給800円。これが市場原理である。努力は認めるが、給料は市場原理で決まるのだから、取り分に対してグチグチ言ってはいけない。会社の中で、自分はこれだけ立派な仕事をしているのだから、給料はもっと欲しいと子供みたいなことも言ってはいけない。もう一度言うが、給与は市場原理で決まる。

一方で、たいした努力もしていないのに給料が高い人がいる。でもそれを羨んではいけない。「あいつはうまくやったよなー」と思うだけで、「いつか俺もああなりたい」と思ってもいけない。コツコツと働いて種をまいて耕した分だけ実になればいいと思っていると、たまに豊作になったりするからさ。だから、豊作を期待しないで、撒いた分だけ実になればいいと思って仕事をすること、これが健全な精神でいられる考え方である。

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