【銀座 まぐろ相馬水産】創業60年のまぐろ仲卸の新たなるステップ

営業帰りに銀座コリドー街を歩いていると、昼時に一際賑わっている店があった。「まぐろ相馬水産」だ。豊洲市場でまぐろ専門の仲卸をしている会社が運営する。1300円で刺身・焼き魚を中心に28種から2種好きなものを選べるボリューム満点のメニューに誘われ、いざ入店!

築地市場から豊洲市場へ、まぐろ専門仲卸会社「相馬水産」は創業60年の老舗だ。豊洲市場には、まぐろ専門の仲卸だけで200あると言われているなか、「相馬水産」は創業当初から冷凍の天然インドまぐろにこだわり続けてきた。その分野においては、豊洲市場の中でトップ10に入る自負があると、飲食部門の責任者、長嶺康太郎さんは語る。長嶺さんは、現在2代目社長の片腕であり、社長は卸部門、長嶺さんは飲食部門を見ているとのこと。
2人の出会いは、長嶺さんが以前勤めていた飲食店に、築地市場での仕事を終え、お客として相馬社長が通っていたことからだ。次第に仲良くなり、社長から「飲食部門を任せたい」と誘われ、今こうして一緒に働いている。

銀座に出店したのは2021年7月。お店のウリは、1尾のマグロからわずかしかとれない「カマトロ」や「脳天」といった希少部位を使った珍しいメニューがグランドメニューで食べられることだ。一方で、通常なら廃棄されるまぐろの尻尾のテールも、卸業をしているからこそ多く持っているため、それらを使ったコストパフォーマンスの高い料理を提供することもできる。「こんなの食べたことない!」「お肉みたいに肉厚で美味しい」そんな驚きの声がお客様からあがっており、オープン後も確かな手応えを感じている。

現在、ランチの出数は1日平均70〜80食。緊急事態宣言の延長による延長で、当初は120〜130食を想定していただけに4割減はもどかしいと話す。しかし、そもそもなぜ銀座に出店したのか、その真意を伺った。

「もともと先代が、自分が仲卸をしているからこそ、地元の人に美味しいまぐろを食べてもらいたいという想いから、飲食業がスタートしました。“魚屋がやるうまい店”と、今でも千葉県浦安の地元の方に愛されています。そこから2代目に変わり、次は地元から全国を目指そうと。もっと多くの人に相馬水産の美味しいまぐろを食べてもらいたいという気持ちから、相馬水産のブランドの発信地として銀座を選んだのです。現在、いろんなお話もいただいており、東南アジアへの出店なども検討しています。日本から世界へ。そのために、今の店舗形態だけでなくて、僕らの強みである、まぐろ1点に絞ったファストフードのような、そんな形態も模索しています。今は苦しい時期ですが、お客様の笑顔のために、ひたすら頑張るのみです。」

立地柄、コロナ明けにはビジネスマンや外国人客の利用が増えることが見込まれることから、全席に電源とUSBを設置している。

取材協力
店名:豊洲仲卸 まぐろ相馬水産
住所:東京都中央区銀座7-2先 銀座コリドー1F
電話:03-6228-5580