ゴリップグループ 洪社長 ロングインタビュー part4

ゴリップの全員人事部計画

新規出店のために人をどうするか、既存店をどう大きくしていくか。ゴリップではいち早くリファラル採用を導入した。それはなぜか?紹介採用の人のほうが仕事が続きやすいから。紹介した人がいる手前、簡単に辞めることはできない。

それ以上に、困った人が周囲にいたとき「うちの会社に来いや」と言えるかどうか、言えない会社はダメな会社だと思う。飲食業界は他業界に比べて確かに質は低い。ならば分母を増やしていかなければ人材は増えない。そのためにゴリップでは全員採用が基本。フィルターは一切かけない。育てられなかったら、その上司が悪い。

日本は折り返し地点を向かえた。これからますます人口は減少していく。7千万、6千万人と。だから人に重きを置く運営でなければならない。

そのため理念の浸透より先に概念の話をするようにしている。「働くとは…どういうこと?」「どう生きたいねん?」「何に興味持ってんねん?」気持ちのポイントは人それぞれ。しかし、食べるのが好きじゃない、お客様の笑顔を見るのが好きじゃない、そういう人はやめてもらう、続かないから。

現在は全員人事部計画と言って、リファラル採用を人事部を中心に積極的に行っている。幹部40人みんながアンテナを立ててもらい、社内のすそ野まで広げていく計画だ。行きつけのガソリンスタンドでは、「にいちゃん、ガソリンスタンドが好きで仕事してんの?」と声をかけてゴリップに転職してもらったり、スタバのドライブスルーのお姉さんと親しくなって説明会に来てもらうとか、常にアンテナを立てて採用していくことが大切。京都は特にインバウンド対策が急がれるので、人事部は語学学校まで行ってリファラル採用を行ったこともあって、年間で25~30人を採用している。