競合他社と比較する本当の意味、その1

テンポスの創業社長、森下篤史の日々、経営で感じることを記事にしていきます。


採用担当はいつも「去年とどう違うか」の基準に従って、取り組んでいる。会社説明の仕方、試験のやり方 面接の仕方、内定後のフォロー 等、色々な項目をあげて、去年とどう違うかの観点で、工夫改善をしているということだ。

HP(ホームページ)は、特に大事なツールである。「やり方をこうしました。HP をこのように直しました」と言う。しかし、いくら取り組んでも 今までとどのように違うかの観点で、改善していても効果に結びつかない事が多い。学生は、会社選びをするに当たって、何十社を調べている。資料請求などしなくたって、クリックして、わずか1~2秒で、違う会社を調べる事が出来る。毎日 クリックして、会社比較をしている。待遇 教育体制 将来性 クリックすれば1秒で比較が出来るにもかかわらず、たいていの人事は、HP をこのように直しましたと、自己満足に終始している。

「HPは 他社と比べて、このように直しました」なら、改善の効果が上がる。「今迄と比べてこう直しました」では、自社の改善のレベルが、他社より優れていなかったら意味がなく、学生は、毎日他社比較をしているのに、人事は、内向きの改善になっている。人事は、毎日 他社比較して、工夫改善しなくてはならぬ。

飲食店で、価格を据え置いて、今までよりメニューのボリュームを増やした。しかし、周辺の 競合店のボリュームと価格を見て決定しないとその努力は無意味なものになってしまう。客は毎日いろんな店を回っている。毎日他店との比較をしている。それなのに自分の店だけで、改善している店がいかに多いことか。店長は、自店のサービス 商品の品質、ボリューム、値段を、近隣の他店と比較して勝ってるかどうかを基準にしないと客は回って来ない。

株式会社テンポスバスターズ
森下篤史