ドラッカーは何故、経営者には「ひたむき」が大事だと説いたか

ビジネスアスリート 森下篤史

経営者に要求される絶対的要件は「ひたむき」であると、ドラッカーはいう。
ひたむきであれば、経営者になれるわけではない。
こっちが切なくなるくらいひたむきではあるが、ちっとも成果が上がらない人がいる。
何をしたら、どんな風にしたら成果が上がるかわからないままに、だだ愚直に取り組んでいても、良い結果が出るわけではない。
「ひたむき」と成果は直接関係があるわけではない。
「徳」を積んでも 成功者になれるわけでない事と同じである。

ドラッカーはなぜ「ひたむき 真摯」を経営者の絶対要件にあげたか。

成果を上げて成功者になるには、成果の上がる効果的な行動をとる必要がある、と説く。
事業家に、成功への道を説いてはいるが、
根本のところに「われわれは、一人では生きられない、集団生活を建前としている、人間社会の一員である」
成功者になる前に「社会生活の一員として、後世に良い環境を残す義務がある」
社会的に成功しようが「人間社会の一員として、価値ある人にならなければいけない」
という考えが前提にあるからだ。
会社が儲かっているか、自分が成功者になったかの前に、良い社会を作っているか、良い環境をのこしているか、人の役に立っているか
ここをクリヤーしなかったら、人としてと価値はないぞってドラッカーが叫んでいる!