今、FC加盟したくなるラーメンブランド

株式会社こころ 代表取締役社長 石川琢磨氏

昨年8月からFC店舗含めて6店舗出店しているのは、台湾まぜそば「麺屋こころ」を運営する石川琢磨氏だ。創業時のエピソードから、この1年を振り返り取り組んできたことを取材しました。

初めて店を持ったのは27歳のとき。豚骨系ラーメン店を開業した。しかし2年もすると経営は立ち行かなくなる。「大失敗でした」と振り返る石川氏が、次に出会ったのは、”台湾まぜそば”だ。

台湾まぜそばは、唐辛子とニンニクを効かせた醤油味のピリ辛ミンチを極太麺にのせた汁なし麺である。「初めて食べた時の美味しさ、衝撃は今でも忘れません。これを勉強したいと思い、“台湾まぜそば”の元祖「麵屋はなび」のオーナーさんに頭を下げに行きました。

すると二つ返事で快諾してくださって。それから修行させてもらい、再度独立する時に「麵屋はなび」さんは愛知で、僕は東京で頑張るという約束をしたんです。」

上京後、2014年に東京都大田区に「麺屋こころ」1号店をオープンし、住宅立地ながら地元客を中心に大行列を作るなど繁盛店へと駆け上がっていった。その後、自然と店舗展開を考えるようになるのだが、自分一人で何店舗も展開するイメージがしっくりこなかった。そこで選んだのがFC展開だ。現在、 直営5店舗、FC22店舗の計27店舗にまで拡大している。

FC加盟の問い合わせが後を絶たない

このコロナ禍でFCの問い合わせは増加した。ラーメン業態は居酒屋と比べ、売上の落ち込みが低いこと、またラーメンの中でも台湾まぜそばは汁がないため、テイクアウトやデリバリーとも相性が良く、売上が上がりやすいというメリットがあるからだ。10席未満の店舗でもテイクアウトだけで1日40杯を売ることもある。

出店に関しては、昨年8月に2店舗(FC)、10月に2店舗(直営1・FC1)の計4店舗を出店した。取材した1月末時点でも、2月に2店舗(FC)の出店が決まっており、さらに春には仙台市に直営店の出店を計画している。特徴的なのは、出店地は石川県や長野県、宮城県など地方が含まれている点だ。今はコロナの状況を見ながら地方を中心に出店し、収束の見通しがついたら再度都内での出店にも力を入れる考えだ。

今、自分たちにできること

FC加盟の問い合わせが増えている中で、台湾まぜそばを提供させて欲しいと問い合わせも増えている。そのため、昨年夏から、居酒屋業態向けにランチで台湾まぜそばが出せるよう、作り方・ノウハウの提供を開始した。これは少しでも飲食業界を応援したいという気持ちから無償で行ってきた。FC加盟店向けには、様々な面で融通を利かせるなど、少しでもFCオーナーが現状を維持できるよう手厚いサポートを実施した。「FCオーナーさんに人生をかけて加盟して頂いているからこそ、それに応えるサポートしたい。」と力強く話す。

コロナ収束後、「麺屋こころ」はどこまで拡大しているのだろうか。

取材協力

株式会社こころ

代表取締役社長 石川琢磨氏

麺屋こころ 自由が丘店

東京都目黒区自由が丘1-13-10

記者:スマイラー特派員
乙丸千夏(テンポス広報部)