運の良い人には良い事が続く、運の悪い人には悪いことが続くワケ

ビジネスアスリート 森下篤史

脳科学の本をよんでいたら、今までと全く違った見解を知った。

松下幸之助は、人を採用するときに「あなたは、今まで運良かったですか」と質問した。
運がいい人を集めておくと、自分も会社も運が良くなる。

後世 心理学の見地から この解説は、人は身の回りの出来事のうち、良い事に注意が行く人は、良い出来事を記憶して、溜め込んで行く。
記憶の中から引き出して、思い出すのは、楽しかった事、嬉しかった事が多くなる。
「ああ 私は運がいいなぁ」
と思うようになる。

つまり
身の回りに起こる出来事は、誰にでも同じように 良いことも悪いことも起こる。

出来事の中から、良かった事を記憶に溜め込むか、悪かった思い出を溜め込むかは、自分の「気質」である。という考え方をしていた。

二つの画面を同時に、その画面がどんな画面か、判断できないような速さで、次の画面を見せる。
科学技術の進歩により、画面の内容は理解できなくても、どちらの画面を見たか、判定できるようになった。一つの画面は 小さな子供が運動会で一等のテープを、両手を広げて、満面の笑みで、ゴールしている。
もう一つは、池に落ちた犬が溺れている画面。
同時に見せる画面には、楽しそうな出来事と、困ったこと、事故、葬式のような、不幸の出来事の2種。
多数の画面を見せる。
1/100秒の速さで次の画面に映るのだから、内容は理解できない。
数千人の実験の結果
不幸な出来事に注意がいく人と、幸せそうな画面ばかりを見る人がいる事がわかった。

この「気質」によって、今まで幸せだったか、不幸せだったか、記憶の中に溜め込んであるものの、傾向が決まる。
その結果 心理学者のいう、身の回りの起こる出来事のなかから、良い事が多かったと思う人と、不幸な出来事が多かったの思う人にわかれる。
というのが、心理学者の見解であった。

ところが
幸せな人には、良いことが多くなり、不幸せな人には悪いことが多くなる傾向があることが分かってきた。
誰にでも同じように、良いことも悪いことも起こるのではないというのだ。
前向きで楽観的なひとは、周りの人に楽しくて、明るい接し方をする。
明るい人と接する時は、周りの人も明るく接する。
前向きで明るい人は、楽しくなるようなことをする。
暗い人と接するときには、周りの人も暗くなってしまう。

「気質」が環境を変えてしまう。
その結果前向きで明るい人には、良いことが連続して起こりやすくなり、不幸な人には、やな事が連続して起こりやすくなる。

松下幸之助の慧眼は、後世心理学者の知識をはるかに超えていた。