ゴリップグループ 洪社長ロングインタビュー part 2

ゴリップのマネジメント

ゴリップは30店舗くらいまでは、気持ちだけだった。マネジメントシステムなど無くて、気持ちだけでつながった仲間たちといっしょにやっていくスタイルだった。それに限界を感じ、組織としての成長の必要性を感じた。

そもそもマネジメントには3段階あると考えている。

「背中を見せるマネジメント」朝から晩まで店で働く。まずみんなが嫌がることを店舗で名ばかり副社長が自らグリストラップの掃除をする。店長にやりなさいと指示するのではなくて、背中を見せた後にマネジメントをかければ、それはおのずと企業の文化になっていく。

「見える化マネジメント」私の持っているノウハウとか、調理工程でのコツだとか。仕事を教えるとはコツを教えるのと同義だ。作業をどうするのかを教えるのではなくて、繰り返しやる中で発見したことだったり、自分なりのコツを部下に伝えられない人は人に教えるのが下手だと思う。

「風格のマネジメント」ゴリップは創業時から理念経営へのこだわりが強く、経営理念と行動基準がアルバイト、スタッフの頭にべとべとまとわりつくように、全スタッフにクレド(油カードと呼んでいた)を配布。全スタッフに読んでおけ、と言っても読まない。その点、『Teachme Biz』だとスマホでいつでも見ることが出来る。

今、働き方改革が話題になっているが、アルバイトの先輩から、調子はどう…?って呼び止められて立ち話をしている時間も労働時間にカウントしなければならない時代だ。みんながそうじゃないが、一部の人であってもリスク回避していかなければならないのが企業の置かれた立場だ。あくまでも気持ちでやってくれている先輩と、先輩に捕まったので当然仕事として考える後輩。このままだと両方が悲しい思いをさせてしまう。このギャップを解消するために『Teachme Biz』を使って教育プログラムの予習をしてきてもらうことにした。勤務外のプライベートな時間なので、予習をしてこなくても叱ることはできない。しかし、マニュアル化して気軽に見れることでゴリップの人材教育は急速に進んだ。