情けない日本人は、足元にいた

5月の新茶の季節
FB友達に、俺の畑で作った新茶をあげますと、コメントを付けて畑で茶摘みをしている姿をアップした。
15~6人から申し込みがあったので、贈ってあげた。
4人からお礼のメールがあった。
若者だけでなく40~50の人も返事がない。
無料とはいえ、商売用でなかったので、不味かったということか。

12月あさくまで、2万円のおせち料理を、販売することにした。
一幸では、5000個売るという。
聞いてみたら、20年がかりで5000個になったのだが、こうなったら負けちゃいられない。
初めてとはいえ3000個やらにゃ男じゃない。
売り上げ6000万になる。イケイケと大騒ぎしたものの、冷静な幹部の意見により、1000個にしましょう。
いやいや、初めてだし、9月からでは取り組みのスタートが遅すぎて、500がいいとこですよ。
見本を作って、パンフレットを作れば10月の頭になっちまいますよ。
うるへぇー!おおまけ、700個はやらんかい!
と言うわけで700個を10月の中頃から注文取り始めた。
大坂を責任者にして(これが間違いだった)、あさくまの店頭で注文を受けた。
テンポスと、あさくまの取り引き業者にも買ってもらう様、仕入れ担当者に頼んだ。
グループ会社、金融関係あっちこっちに頼んだ。
毎週大坂さんに、今日現在で何個か確認して
12月の10日
ソロソロおせち料理の販売も終わりに入ってきた。「今日現在でいくつになった。」
「580個です。」
中々売れなかったからホッとして
「良かった、峠を越した。残り120個だなぁ」
「ありがとうございます、完売まで頑張ります」
2日経った12月12日
「メール会員にはいくつ売れたの」
「メール会員は、4個です。」
「30万人の会員に4個ぉー、あり得ない、メールには、おせちの写真を載せたんだろな」
「いえ、文章だけです」
「写真なしで注文もらえると思ってるよかよ、お前なあ、600こ売れたと言ってたが、注文書のあるのはいくつだよ」
「99個でございます」
「馬鹿たれ、ございますなんていう時か」
おせち商戦も終わりの12月12日に、700個作って99個売れましてございますだとよ。
イヤハヤ慌てたのなんのって、
俺も、叔父さん、叔母さん、親戚、兄弟、にプレゼント、9個注文した。
夜中までかかって、仕入れ部長から管理部長、平野社長をはじめとして、グループ会社の社長、涙声で頼みまくった。
20日の夕方大坂さんにから「648個の注文が入りました。」弾んだ声で連絡が入った。
「希望的観測じゃなくて、実売か?」
翌日
「700個完売しました」
嬉しくなって、10個以上売ってくれた人に、手紙を書いて自家製の「蔵出し熟成茶」を送った。
成績評価になるわけでなし、元はと言えば、殿のご乱心で言い出した「おせち」
ありがたかった。

14人にお礼の手紙と熟成茶を送ったが、返事があったのは5人。
返事をくれた人は、手紙もらって恐縮です、大事にしておきますなどと、喜んでしまうようなことを書いてある。

5月の新茶といい、12月の熟成茶と言い、お茶なんか送るもんじゃない。
と言うより
今の日本人の平均的な行動なのか、俺の社員教育も「テンポス精神17ケ条」も底が割れた。