消えゆく者の、悲しみ。

絶滅危惧種は、助けようがないのか。

45年振りに、伊豆の大島に行った。

全員、懐かしさで、その時に戻った。

一周50キロの、小さな島で、レンタカーを借りると、あっという間に、島内巡りが終わって、

3時頃には、旅館にでも行って、風呂に入ろうという事にした。

土曜日の、昼飯 港のそばの、寿司兼居酒屋風、定食屋

白身の地魚を、辛子醤油つけて、酢飯に乗せ6切れ、クッキー位の薄いアラのスープ 1300円

一見さんよ今日は、二度と来なくて結構です。という値段。

客は、我々だけ。

口々に、コストパフォーマンスの悪さに、がっくりした。

本土では「あさくま」と言えど、吉野家230円を、忘れているわけでは無い。

1000円も、いただいて置きながら、こんなもんで良いのかという意識はある。

「価格競争をしない」を、逃げにしてはいけない。

そう思ってやっている。道半ばにも到達してはいない。

観光地には、諦めて、開き直ったような店が、いくつもある。

奥日光の、湖のわきを走っているメイン道路から、50メートルほど上がった、がら空きの、ドデカイ食堂がある。

紅葉の季節、大渋滞で、食べるところも無い。

探し当てたその食堂は、ラーメーン800円、300人は入れる。恐らく、修学旅行用だろう。

200円も払いたく無いようなラーメン。旅行会社が、としはも行かぬ、子供から、かすめて、定価を、釣り上げてある。

今の世に、まだそんな事でやって行ける、修学旅行会社。

大島は、町中、寂れ切って、戦う気力もないようである。

45年前は、港から、三原山へのバスも、人で一杯。

昔は、観光バスが、多勢の人を運んで来たんだろうな~。との片鱗を見せ、広ーい、食堂は、200人分の椅子が並んでいる。

其処に、10人ほどの人が、所在も無く、土産ものったって、みるとも無く見る程度の物が、チョロット並べてある。

自殺したくなったら、三原山駐車場の、土産物屋をのぞくこと。気分はピッタリ。

ガラス戸がよく閉まらない。

小雨が降ってきたので、厭世気分を盛り上げてくれた。。

椿祭りでもないのに、季節外れに来て、何文句言ってんだ。

それを割り引いても、消えゆく人の、生き様を見せられたようで、やりきれ無い。

旅館の建物は、メンテナンス費用は、予算が無い。よーく分かる。「あさくま」の利益は、十分にメンテナンス費用を使ってない。

客に甘えている。先ずは赤字を無くそう。先週の会議で、メンテナンス費用を相当増やす事を決めたばかり。

大島の旅館が、メンテナンス費用を、出せ無いのはよーく分かる。

廊下の、ジュウタンが、めくれていたり、地肌が出ていたり、4年前のあさくま、を見るようだ。

晩飯になって、絶滅危惧種の、本領発揮。

1泊 13000円

東京だったら、この食事には、精々1500円。大島だっっうのに、刺身マグロ3切れと、白身3切れ、

淡々と、消えゆく者の生き様を見せて貰った。

もがこうとし無い。絶滅危惧種は、「もがいた」と言う。その程度のもがきを、続けた結果、絶滅危惧種になってしまった。つまり「もがいた」とは言え無い。

45年の歳月が、努力だけではどうしようも無い重さで、のしかかって来た結果だと思う。

其れにしても、このやる気のなさ、開き直っているとしか思え無いような料理。

たんたんとしている。とも言える。

自分の周りに居る絶滅危惧種も、大島と同じ。「もがき」が、水面に上がって来ないのに、諦めて、開き直って、淡々と、してしまう。

絶滅危惧種に、推薦したくなる動きしかし無い社員も、いずれは、大島と同じになってしまうのだろうか。