自己の確立
世界に出てみると、日本人の良さと、弱点が、見えて来る。
テンポスも、いよいよ来年度は、東南アジアに、進出する。
社員をみてみると、小さくまとまっていて、世界に出したっても、闘っていけはしない。
「 志」が低すぎる。低いというよりは、「志」と聞いてみると、テンポス教育が、行き届いているから、一応は「志」を述べる。ソコソコ立派な「志」だ。
聞いたから、述べるだけで、身体の中から湧き出て来る様な「志」ではないので、
ボクシングを始めた人に「志」を聞けば、誰でも目指すところは、「チャンピオン」と言う。
いうだけで、目指してなんかいない。
「チャンピオン」になる為の毎日の努力はない。
一通りの努力はする。抜きん出る努力はしない。其れでも目指しているとだけは言う。周りは目指すのかと思っちまう。目指してなんかいない。
今の俺のやってることでさえ、何故そこ迄やるの?とか やり過ぎじゃないのとか、心配してくれる。
「志」が世界に向かっている人に、蒲田で幸せを感じている人が、やり過ぎじゃないのと心配してくれる。俺は「65」その俺に、やり過ぎかどうか忠告してくれる。
世界相手に
チャンピオンを目指そうとすれば、普通と違うことをやるに決まっている。
自己との戦いは、暗闇!
くじけそうになることは、しょっ中だ。
その時、世話焼きの、蒲田で幸せにやってるおばさんや、分かったようなことはいうが、「志」の低い小父さんが、心配してくれて、「そんなにやることはないよ」と親切に言ってくれる。
これでチャンピオンを一人潰してしまった。ことに気がついていない。
「チャンピオン」は、一人では育たない。周りに「チャンピオン」を目指す人が大勢いて、挫けそうになった時、良い影響を受け合う環境がないと、なかなか難しい。然も世話焼きの幸せなおばさんが、足を引っ張る。友達も親切に心配してくれる。「そこ迄やることはないよ、十分やったんだから」とわかったようなことをいう。
子供が少ない家庭は、親の目が細かいところ迄行き届く。
朝飯食ってる時、元気がない子供に目ざとく、「みつおっ顔が真っ赤だけど、熱があるんじゃないの。まあ大変こんなにひたいが熱い、先生に言っとくから、今日は学校お休みしなさい」
子供が5人もいると、食事は戦場、ひっくり返す、おかずの取り合い、泣き叫ぶ、子供の熱などみてらんない。
熱があってすぐ休む子供と、熱などあっても、話題にもしてもらえない子供。差が出るに決まってる。今の日本は、殆んどが熱があってすぐ休む。
高校になる。受験勉強と言っても、勉強部屋でなにしているか、わかったもんではない。
夜10時「みつおっ 今日はみつおの好きなマンゴープリンだよ」ママがコーヒー付きのプリンを持って来る。「たまには、餃子プリンがいいな」「ゴメンねみつお、今度買って置くから」
日本国中こんな子供ばっかり。
素質のある若者を、久々にみつけたジムの会長は、この一年充実していた。
若者は、ボクシングが好きというほどではなかったが、素直で会長の教えを守り、タバコもやめ、酒も飲まずに
練習に励んでいた。新人戦は確実に勝てる。会長は若者と夢を語り、トレーニングに益々熱を上げている。1ヶ月後の新人戦が待ち遠しい。
若者は口下手で、やっと出来た恋人に、振られてしまった。言い訳も上手にできず、会ってもギクシャクするだけで、修復もママならず、モンモンと過ごす毎日。
練習が終わると、帰り道の同じジムの先輩と食堂で晩飯を食べながら、先輩の人生観を聞くのも悪くはない。
食堂に行く度に、人の良い先輩はビールを進める。
「一杯やれよ、」「いえ結構です」そんな会話から、食堂の時間がスタートする。
時には「お前な、ビールのいっぱいくらいで、新人戦を落とすようだと、もともと素質がないってことだぜ。俺もかっては、お前の様に上を目指していたさ。ビールも飲まないでさ。今じゃ健康管理にかよっているんだ。」
聞き飽きた先輩の話も、今日は違って聴こえた。
彼女との関係は、悪くなるばかり。どうすれば良いか分からない。
会長にも、熱の入らないトレーニングを見破られて、「どうかしたか」と心配された。
「一杯頂きます」もう終わり。
二杯 三杯とかさねた。久しぶりのビールのうまいこと。
翌日も先輩とビールを飲んだ。
トレーニングに無理が聞かなくなった。
会長は「またダメか」天を仰いだ。こんなことを、15年もやっている。何年やっても、挫折する人しか居ないのかと、思ってしまう。
先輩は、足を引っ張ったことは知らない。食事に、楽しい会話がしたかっただけ。
若者の家に帰るとトイレにデカデカと貼ってある 相田みつお 「頑張らなくたっていいんだよ!君はきみなんだから」
日本の社会がチャンピオンを産む風土になってない。
その日はムシャクシャしていたとはいえ、若者は何時も先輩の誘いを断ってばかりいたことに、居心地の悪さも感じていた。
自己を貫き通す居心地の悪さ。アスリートにであれ、求道者にであれ、お構いなく「そこ迄やることはないよ」という風土。
ここで挫けたら男じゃないよ とは誰も言わない今の日本。
ハングリー精神とは、目標に向かうエネルギーがとてつもなくあって、人様のことは、かまってられない。
ソウルで5回講演をした。
質疑応答の時間 15分の時間で質問あれば、どうぞ挙手して下さい。
5回が5回とも、質疑応答は40~50分。15分では終わらない。
時間が無いので、もう一人だけです。と言ってから、2~3人の質問が続く。
我も我も、聞かなきゃ損みたいに、質問してくる。
日本では、質問が出ることがない。無理に質問してくれと促すと、単なる知識として質問してくる。知りたいだけの、知識欲をみたしたくて質問して来る。
韓国人の質問は「今日行けば、お話の人に会えますか?とか、その場所はどこですか、案内して頂けますかとか、幾らで買えますか、いつ手に入りますか」のような現実的なことを聞いて来る。然も厚かましい。会ったばかりの講師に向かって、案内してくれますかだなんて。彼等は遠慮がない、いうだけ言っても、頼んでも、嫌なら拒否すれば良いのだからの姿勢で、厚かましいのが当たり前。
日本では、厚かましいと言われている俺も、韓国人と比べると、普通だ。
カラオケで、マイクをはなさなくて、ヒンシュクを買うのは日本。
グローバルスタンダード 遠慮していると席がなくなる。
意思決定が早い
テンポスの通販サイトのテコ入れをする事になった。
椅子 テーブルを、拡充。30%増にせよ。
1月13日に方針を決めた。2月10日報告させた。全くやってなかった。今日やる事を決められなかった。
マネージャーの鈴木に、今やる事は、椅子テーブル担当の桜井と、打ち合わせの日を決める事だと教えて、この場で俺のみているこの場で、桜井にアポを取らせた。
鈴木が報告して来た。桜井さんが、調整して打ち合わせの日を知らせてくれるそうです。
鈴木に教えた。お前が1月13日に、桜井との打ち合わせの日を決められなかったのと同じように、
桜井は、今この場で、お前との打ち合わせ日を決められない。
桜井が、調整しなければいけないような、過密スケジュールの訳がない。
桜井に 今この場で決めようという、意思がないだけで、何のリスクもないような事でさえ、調整して、後ほど連絡しますと言ってしまう。
鈴木の持っていた携帯をひったくって取り上げ、桜井に電話した。
「桜井!調整して返事をするだとぉ、テメエ、其れほど忙しいのかよ、打ち合わせの日何ぞ、今日でも、明日でも良かろうが、今返事をせんか!この野郎!」
「明日の10時でいかがですか」
こんな程度の事で、今返事が出来ない日本人!
リスクのない事は、その場で返事をせんか!
世界に負けてしまうぞ日本人!
抜きん出る事を避け、無難な道を選び、無色で匂いのしない日本人!世界に負けてしまうぞ!