渡美塾が「超実践的経営塾」と名乗る理由 2021年「第2講」塾生、募集中!

本誌で2回にわたりお届けしてきた、渡邉美樹氏が講師を務める「渡美塾」について、今回は、この塾の運営のきっかけ、そして想いについて詳しく紹介していきたいと思う。

まず、「渡美塾」について振り返ろう。「渡美塾」とは、ワタミ株式会社の渡邉美樹会長が塾長を務める実践的な経営塾である。単なる教科書を“お勉強する”ような塾ではなく、塾長自身がこれまで経験してきた“失敗事例”を包み隠さず公開し、その経験から得た教訓や経営ノウハウを伝えるスタイル。コロナ禍での渡邉会長の打ち手もリアルタイムに学べる。今すぐ経営に生かすことができるノウハウを手に入れることができる「超実践的経営塾」なのだ。
この渡美塾、運営するのはワタミ株式会社ではない。「みんなの夢をかなえる会」という公益財団法人が運営している。もともと、渡美塾は現在のような1開催に80名を集めるような規模での開催ではなかった。渡邉会長が議員をされていた頃に掲げた公約の一つに「中小企業を元気に」がある。日本経済の発展のためには、中小企業活性化が欠かせないとの思いから様々な取り組みをしていたのだが、それに付随して「渡美塾」の前身となる経営講座を少人数の規模で開催していた。そして政界引退後に本格的に開催していこうと、現在の形になった。
「渡美塾」の塾頭を務めるのは、平渡淳一さんだ。現在、人材紹介事業や、起業を目指す若者のサポートを目的とした様々な事業を展開しているが、実は30歳で起業し、飲食店を国内36店舗、年商23億円の会社まで成長させた飲食人である。しかし、東日本大震災の影響により業績が悪化し会社は倒産。3年に渡る債務処理を終え、復活をかけて現在の会社を設立したという経歴の持ち主だ。そんな平渡さんが、なぜ塾頭を務めているのか。それは、一言で言うならば渡邉美樹氏に惚れたからだ。ビジネスの着眼点の鋭さ、そして誰もが付いていきたくなるカリスマ性に感服し、同じ経営者として尊敬している。
「経営者は孤独」と言われるが、平渡さんも自分が飲食をしていた頃、経営判断に迷った時、課題に遭遇した時に、誰にも相談できず辛い時期を過ごしたことがあった。だからこそ、「渡美塾」であれば、経営者が知りたかった情報やノウハウ、さらに横との繋がりを、多くの人に提供できる一助になればという想いで、塾頭を務めている。

少しでも良い講義を、少しでも良い繋がりを

「渡美塾」は全4回、1回当たり3時間の開催だ。プログラムは3部構成で、1部ではコロナ禍におけるワタミ株式会社の戦略を現在進行形で紹介する。緊急事態宣言発令に対する戦略の立て方から、政権交代の影響をどう捉え、今後の日本の経済情勢をどのように考えるか等、経営判断する上で、世の中の出来事をどう解釈し、どのように自社の経営に役立てているかを、生々しく語ってもらう。決して他では学ぶことのできない、実践的で役立つ講義を受けることができる。平渡さんは、「コロナ禍で闘っている塾長の講義は特に価値があると思っています。世の中をどう見ればいいのか。塾長の解釈や意見が全て正しいとは言いませんが、知見がある人が、解釈して伝える事は大事だと思うんです。様々な指針を示してくれることは、ありがたいですし、恐らく他の塾生である経営者の方も同じように思って頂けているのではないでしょうか。」
2部では参加者の質問に答える。経営者として求められる人柄や、スタッフ教育、株式公開、財務のことまで様々な質問が渡邉氏に投げかけられる。それを具体的に、そして飾らず本音で回答してくれるのだ。また、これは塾全体を通して言えることだが、渡邉氏の言葉は、「よし、明日も頑張ろう」そんな気持ちにさせるパワーに溢れている。それも、この塾の魅力の一つだ。
3部では、渡邉氏が3回の倒産の危機からどのように復活してきたのか。どのように業態開発し、どのように資金を調達し、どのように周囲を巻き込んできたのか、それらのノウハウを、失敗体験も含めて赤裸々に語る。それだけでなく、経営者としてのマインドや、スタッフや業者とのやり取りの内容まで、話は多岐にわたるから面白い。
以上お伝えした講義や質疑以外にも、渡邉氏との個別経営相談の場が設けられている。事業計画や財務諸表を確認しながら具体的なアドバイスを受けられる。また、任意とはなるが、参加者同士が交流を深める機会も、塾頭である平渡さんが企画している。平渡さんは、「なぜか、この会の参加者は自然と気が合うんですよね。ストレスなく付き合えるというか、空気が良いなと感じます。恐らく、渡邉塾長の想いや考えに共感しているという、共通点があるからだと思います。この会を通して少しでも皆さんの繋がりのお役に立てれば嬉しいです。」

渡美塾スリースター制度の開始

2021年10月、「渡美塾スリースター制度」をリリースした。これは、渡邉美樹氏の経営論を理解し、実践し、啓蒙してくれる方をスリースターとして認定しようという制度だ。これを開始した理由には、冒頭で述べた「中小企業を元気に」の考えに通じている。渡邉氏が講義で何度も伝えることは、「経営とは事業を通じて社会を良くしていくこと。経営は雇用と納税を生み、社会問題を解決していくこと」である。
社会を良くしていくためには、大企業の力だけでは叶わない。日本を支えている多くの中小企業が世の中を変えていく。これを一緒に達成してくれる同士を作ることは大事なことだと捉え、この認定制度が誕生した。まずは5年で200人の認定者を作ることが目標だ。そして最終的には1,000人のスリースターを作ることが、渡美塾のビジョンでもある。
Withコロナの時代、飲食店のあり方も大きく変わっている。変化の時代だからこそ、渡邉氏の体験談や実践的ノウハウから学ぶことは多いのではないだろうか。渡邉氏がいま何を考え、どこに注目しているのか、とても興味深い。
日本の未来を、飲食の未来を考え、その理想のために行動を続けている渡邉氏のパワーを、渡美塾で直接感じてみてはいかがだろう。

◆取材協力
公益財団法人みんなの夢をかなえる会
事務局長/渡美塾 塾頭
平渡 淳一氏

東京都大田区羽田1-1-3
TEL:03-5539-4534
http://www.minnanoyume.org/

◆information
・「渡美塾」公式ホームページ
https://watamijuku.jp/
*お問合せ・お申し込みは公式ホームページよりお願い致します。
・渡美塾運営事務局
TEL:03-5737-2333 / E-Mail:watamijuku@watanabemiki.net