「桜が見ごろで、素敵だったのよ」「午前は雨が降って心配したけど、BBQは豪華なものができて喜んでくれたわ」
ゆったりとした口調で、お店の近況を話してくれるのは、「森のイタリアン La Mia Mamma(ラミアマンマ)」の店主、高橋典恵さん。岩手県八幡平市の山奥の別荘を購入し、念願のイタリアンをオープンした。以前は、建築業という全く違う業界で働いていたが、家業が落ち着いたのを機に、学生の頃から夢だった飲食店開業を決意。調理師免許の取得など4、5年の準備期間を得て2019年に店をオープンした。
店のコンセプトは、「森林浴をしながら、大人時間を楽しむ」。地産地消の食材を使いながら、製菓・パンも手作りにこだわったイタリア料理を提供している。ちなみに、高橋さんがコンセプトを決めるにあたり、一番影響を受けたのは、イタリア旅行での経験だ。ローカル線を乗り継ぎ到着したイタリアの小さな町では、歌う人、ダンスをする人、赤ワインを楽しそうにがぶがぶと飲む人、とにかく日本とはまるで違う、自由で活気のある雰囲気に魅了された。また翌朝、街を散歩していると、ネイルにイヤリング、そしてエプロンを付けた40,50代の女性が、馬に乗りながら「ボンジュールノー」と挨拶しながら颯爽と過ぎ去る姿は、今でも忘れられないという。「あぁ、イタリアの女性はエプロン1つでもこんなに素敵なのか」と、これまた魅了されてしまったのだ。
現在は、体調を見ながら週4日の営業としている。ただ今年のゴールデンウィークはお店を開けていたので、ピザ生地を伸ばしすぎて腱鞘炎になってしまったのだとか。でも、その声は明るい。「ここ、岩手山の麓では、私を応援し力になってくださる方が、周りにたくさんいらっしゃいます。素晴らしい自然と、人々に出会えたことに感謝の日々です。」
記者:スマイラー特派員
乙丸千夏(テンポス広報部)
取材協力
氏名:高橋典恵
店名:森のイタリアン La Mia Mamma(ラミアマンマ)
住所:岩手県八幡平市松尾寄木1-668-68
TEL:0195-68-7924