案の定!?私は家族みたいな空間、 飲食店の仕事にのめり込みました!

「しゃべりバー酒場ぱぐぱぐ」 安久津なな さん

教員を目指していた大学1年、最初のアルバイトはプロントだった。常連客が多く、会話を交わすことが楽しくなっていった。お客様とのやり取りが楽しくて、もっと濃厚な接客ができる場所を探していた矢先、現在店長を務める「しゃべりバー酒場ぱぐぱぐ」と出逢った。

たまたま飲み会で立ち寄っただけのはずが、体中に電流が走るのを感じた。「まさに私が目指していた場所!」そう思い翌日すぐに志願したという。大学2年の夏、バイトで入社。

今思えば自分の人生が変わった瞬間だった。

働き始めは本当に密で、大きな家族の中に入り込んだような感覚だった。最初の1か月で「このままじゃ自分はこの店にのめり込んでしまう!」と察知したが、案の定どっぷりのめり込み、楽しすぎて幸せすぎて辞められなくなってしまった。

それは「飲食」に、というよりは「ぱぐぱぐの家族みたいな空間」にであって、その気持ちは今でも変わっていない。

2号店が開店したとき、はじめて社長である‘しゅうさん‘と一緒に働くことになった。

しゅうさんは一言で言って凄い人で尊敬している。誰のことも受け入れ、誰に対しても分け隔てなく愛情を注ぎ、仕事に疲れてカウンターに座るお客様には元気を与え、自分たちスタッフのことを常に考え、いつも安心できる頼もしい背中を見せ続けてくれる。こんなに楽しそうに仕事をする大人がいるんだ!と感動した。

「この人についていけば大丈夫」と、勝手な強い確信のもとに、大学卒業後「ぱぐぱぐ」への就職を決めた。教員免許はとったものの、教員の夢より、ぱぐぱぐの一員でいたいという気持ちが勝った。「のめり込む」予感は的中したのだ。

「ぱぐぱぐ」の3大名物のひとつ「ぱぐ鶏もも焼」の味付けは、秘伝の塩とスパイシーの2種類の味から選べます

「ぱぐぱぐ」は2020年12月15日で12周年を迎えた。「ぱぐぱぐ」の自慢は、空間そのもの。知らないお客様同士と、スタッフが一気に交じり合って一体化する瞬間がたまらない。店長としての今後の目標は、決まった1人のスタッフだけでなく、「ぱぐぱぐ」のスタッフに逢いに来たくなるお客様が増えること。「あそこに行けばみんながいる」と安心して来てくれる空間をつくること。

「おかえりなさい」を言うために、毎日笑顔でお客様を待っている、そんな自分たちであり続けることを目指している。

「父ちゃん秘伝 納豆巻」は、お寿司屋さんの納豆巻とは見た目も味も、一味違う楽しくて美味しい名物メニュー

取材協力

安久津なな さん

「しゃべりバー酒場ぱぐぱぐ」

宮城県仙台市青葉区花京院2-2-70

TEL:022-211-0809

記事執筆

澤田てい子 1978年10月10日生まれ 青森県下北半島出身 東北学院大学経済学部卒業 株式会社リクルート、地元IT企業を経て、2014年に独立。 東北の居酒屋を中心に年間1200軒を飲食人とともに飲み歩き、情報収集、トレンド発信、販路開拓等、飲食人と生産者を繋ぎながら外食業界を盛り上げるために日々活動中。 フードスタジアム東北編集長。 (一社)東北食の力プロジェクト事務局長。