仙台に来たら逢いに行け!といわれるな存在になりたい


女将 湯田美香子(ゆだみかこ)さん

飲食を始めたのは大学1年生のとき。お酒が好きだったこと、人と話すことが大好きだったため、バイト先を探した。ホールに立つことが楽しくてしょうがなかった。

現在在籍している「絶好調グループ」に出会ったのは大学2年のとき。たまたま飲みに行った「絶好調てっぺん」のスタッフのあまりにも楽しそうな姿に見惚れ、自分もここで働きたい!と思いすぐに面接を申し込んだ。

もともとCAを目指していたため、就職のため卒業するも絶好調グループのメンバーが大好きすぎて「1年で戻ってこよう」と心の中では決意していた。2020年7月。CAを1年勤め、自分への約束通り、絶好調グループに復帰。今度は正社員として迎えてもらった。

復帰後3日目に仙台赴任の指令があり、「元祖 炉ばた」の女将となる。

「元祖 炉ばた」は仙台で70年の歴史ある老舗だったがその年の6月、惜しまれながら幕を閉じていた。引き継いだのは「絶好調グループ」吉田社長。先代のお父さんお母さんから直々に「あなたに継いでほしい」とお願いされ、この火を消すわけにはいかないと事業継承を決断。美香子さんはその70年の歴史を背負う女将として大抜擢された。

仙台に来ることにためらいはなかった。自分のために与えられたチャンスをつかもうと思った。この経験は限られた人しかできない。出来る出来ないではなく、やるかやらないかだという、絶好調グループの教えが奮い立たせてくれ、その場で即決した。

そして2020年8月1日、新生「元祖 炉ばた」がOPEN。最初は不安だったが先代であるお父さんお母さんはじめ、常連さんの暖かい応援があって今は楽しく働いている。70年の歴史を守りつつ、絶好調らしく自分らしく働いていきたいと考えているようだ。今後の目標は、「仙台に来たら『元祖 炉ばた』の女将に逢いに行け!」と言われるような存在になりたいと、笑顔の決意を見せてくれた。

都度小鉢内容は変わるが大事にしていることは「東北の郷土料理を必ず入れる」もしくは 「仙台の食材を使ったもの」「旬のもの」であること。「お膳3品(きらづ炒り、かつをのお刺身、ハタハタ)」1200円(税別)

取材協力
郷土酒亭 元祖 炉ばた
宮城県仙台市青葉区国分町2-10-28YSビックビル1階B号室 ☎︎022-266-0897

記事執筆

澤田てい子 1978年10月10日生まれ 青森県下北半島出身 東北学院大学経済学部卒業 株式会社リクルート、地元IT企業を経て、2014年に独立。 東北の居酒屋を中心に年間1200軒を飲食人とともに飲み歩き、情報収集、トレンド発信、販路開拓等、飲食人と生産者を繋ぎながら外食業界を盛り上げるために日々活動中。 フードスタジアム東北編集長。 (一社)東北食の力プロジェクト事務局長。