あなたの好みのカレーをデリバリー! さらにFC展開で売り上げアップ!!Uber Eatsの新手法(前編)

株式会社 ネバーランド アイ 代表取締役社長 澤田 泰広氏

今、飲食店に一番求められていること、それは変化にいかに素早く対応するかではないだろうか。若干35歳で4店舗を経営する株式会社ネバーランド アイ 澤田 泰広社長のオリジナリティ溢れる「あなたの好みのカレーにして」に加えてUber Eatsの利用法にも注目しました。目からウロコのその手法は間違いなくこれからの飲食店経営の参考になるでしょう。澤田社長のインタビューを前編と後編の2回に分けて詳しく紹介します。
いつ、業態変更されたのですか?

この店はもともとスナックだったんです。自粛要請で営業ができないじゃないですか。
カラオケもできないんです。それだから業態変更して今、ここはUber Eats、デリバリの専用基地ですね。

そんなに速攻で業態変更できるものなんですか?

もともと、夜10時くらいからしか客が入らないという、普通の飲食店とは違うので前からUber Eatsを使おうと考えていたんですよ。早い時間帯にUberで出して夜10時からカラオケで集客する。
それで、初めてやったのがカレーとサラダだったというわけです。
しかもUberだとフランチャイズ(FC)が出来るんです。しかも2週間くらいで始められるんです。まずはスンドゥブから始めて、5月からはクリスピーチキン&トマトをFCで入れてUberで始めます。

UberのFCとはどういう仕組みなのですか?

簡単に言えば、誰かしらがどこかで営業している飲食店をそのまま写真と名前を借りて営業する契約です。「CRISPY CHICKEN n’ TOMATO(クリスピーチキン・アンド・トマト)」は結構有名なので加盟金を払わなければならないのですが、他のUber Eats上のFCは月々売上の何%という契約になっています。

では、Uberで扱っている商品はカレーとサラダがメインで、あとはFCの商品なのですね?

そうです。「あなたの好みのカレーにして」も有名になってブランド化できればUberでFC展開が可能になります。今後はこういうのが増えてくると思いますよ。

実際、Uberで営業されてみて、収益的にはどうですか?

Uberは手数料が高いので、2店舗くらいではあまり旨味はないですね。結局Uberって人件費と同じなので、4店舗でUberの一人分の人件費を分散できればまあ、いいのかなと。

コロナがいつ収束するか全く見えない状況ですけど、収束するまでのとりあえずって感じですか?

いえ、これから飲食店は変わる、と考えています。これからは実店舗もデリバリを入れていかないと。いつまた、こういう事態が起きるか分からないので厨房の作り方とかも変わると考えていますから、一時凌ぎではないですね。ウチは焼肉の店舗もあるのですが、そこでもUberを入れているんです。

今回はカレー特集ということで、なぜデリバリーでカレーだったのか?ということなんですが。

店舗でカレーは出していませんでしたが、結局カレーって日本人がずっと好きな料理ですよね。カレーとか焼き肉とか餃子とかって全然無くならないですもんね。とんかつもそうですけど。それでカレーに目をつけたんです。それと真逆のサラダ、今流行っているのと、ヘルシー嗜好です。うちのカレーの特徴は自分好みのカレーを注文できるスタイルになっています。カレー専門店が作るカレーって使うスパイスによってレッドカレーとか、バターチキンカレーとかあらかじめ仕込んで作られていますよね。でもうちの場合はスパイスを選んでもらってから料理が完成します。

料理にスパイスはどうやって入れるのですか?

メインは6時間煮込んだ牛すじカレーなんです。すべてのカレーはこの牛すじカレーが基本で、そこに山椒、西洋わさび、ハーブ、黒七味、柚子とか、おすすめのマサラをひとつ選んでメインの牛すじカレーに加えて味を変えられる。調理の最後に加えるだけでも、かなり味は変わります。香りも出ます。これがうちのカレーの一番の売りですね。さらにトッピングにとんかつ、チキンカツ、素揚げ野菜、チーズなども用意していますので、自分だけの好みのカレーにすることが出来ます。

商品開発って、そんなにすぐにはできないですよね?

僕はいろんな業種で何店舗もやってきたのと、普段からいろんな業態の食べ歩きをしているので、常に料理のことが頭のなかでぐるぐる回っているんです。だからいざカレーをやることになっても普通のカレーだと面白くないなと考えてしまう。そうするとスパイスを選べたら面白いな、というアイデアが浮かびました。具材のトッピングってカレー店では当たり前だと思うんです。だったらマサラ自体を選んでもらったらいいんじゃないですか。

どれくらい数が出ますか?

実は、Uber上のシステムの問題があって、MEOがこれからUberでも結構重要になると思いますが、Google マップみたいにこれからは、情報を上の画面に出す争いになると思います。例えば、検索した時に、上位に入らないと注文は増えないですよ。ずっと下に載っていては誰も見ないですからね。

それでMEO対策ってどんなことをされていますか?

そういった専門の会社がありますが、Uberはこれからでしょうね。僕もどういう仕組みで上位表示されるのかよくわからないです。けど、FCだと結構上位に出てくるみたいですね。(後編につづく)

取材協力:NE 酒(bar)LAND 宴
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記者:スマイラー特派員
谷口光児(テンポス広報部)