ステーキハウスを始めるきっかけとは何だっただろうか。「ステーキだったら焼肉より仕込みも少なくて済むし、オペレーションも楽だろう。そんな軽いノリで始めたんだよね」と宮川社長は笑いながら話す。しかし、いざ店を開くと“よく焼き”を注文したお客様から「安いから、(硬くても)しかたないよね」という声が聞こえてきた。
そこで、肉の解凍、保存、切り方、焼き方、そして鉄板の状態、すべてやり直した。中途半端が嫌いな宮川氏は試行錯誤を繰り返した結果、ついに完成した現在のスタイルは9割のお客様が「ウマい!」と言っていただける。
インディアンズの看板メニュー、インディアンステーキは150gが880円、300gが1,760円、1ポンド(450g)が1,980円となっている。300gを注文するくらいなら、プラス220円だして、1ポンドを注文する方がお客さんにとってコスパがいいため、男性4人が注文する時は、必ず1人か2人は「1ポンド、いっちゃえよ」ということになる。そして平らげた後、「すげーな、おまえ」ということになり、肉が食いたければ「インディアンズ」という口コミがまたたく間に広がっていく。そして次なる一手が「肉バカバトル」。3ポンドのステーキと3ポンドの大盛りライス、合計6ポンドを30分以内に完食すればタダになるという挑戦メニューだ。連日挑戦者が詰めかけるものだから、インディアンズはあっという間に誰もが獣と化す、最強の肉食堂となった。看板に描かれている「インディアン」は、「さぁ、かかってこい」とばかりに不敵な笑みを浮かべ挑戦者を待っているようだ。
ステーキハウス「インディアンズ」のコンセプトである「食いまくれ!!」とはインディアンがお客様に向かって挑戦しろ、と発しているのかもしれないと思いそう宮川氏に尋ねてみると意外な答えが返ってきた。「ステーキハウスってカウボーイ調の店が多いでしょ。だからその対抗馬として先住民のインディアンってわけ。」つまり、競合店を倒していくぞ!という意味も込められていたのだ。恐るべし、インディアンズ!
今年2月、インディアンズは新たな試みとして『メガインディアンズ』を名古屋市中川区にオープンさせた。何と100坪もある店舗の2階がすべてキッズパークとなっている。オリジナリティのあるテーマパークとレストランを融合させた、アミューズメントレストランだ。
ステーキハウスインディアンズが席数30席で月商800万円なのに対して、メガインディアンズは席数120席で月商2,900万円。若者だけでなくファミリー層も確実に取り込んでいく考えだ。
取材協力
ステーキハウスインディアンズ 名古屋本店
愛知県名古屋市西区名駅2丁目10−12
TEL.052-433-1560
赤名祐貴(テンポス名古屋西店)