自分はどんな人生を送りたいかを考えたときに、ほとんどの人は幸せになりたいと考えるよね。では、どんな状態が幸せかと聞くと、仕事で成功することが幸せだと考える人も多い。そんな成功したいと考えている人に伝えたいことは、仕事で成果を上げるだけでは成功しないということだ。成功者になるには、徳を積み人間力を積み上げる必要がある。
では、徳がある人間とはどんな人かというと、仕事で成果を上げ稼いだ自分の財産を社会のため人のために使えるかどうかで、徳があるかどうかの一つの指標になる。そのため、成果を上げてもいないのに『人のために』と言っている人は、ただの自己満足で綺麗事をいう人間で徳があるとは言えない。周囲からは「あのひとは良い人だね」と言われるだけで、大して役に立たない人だ。また、自分の給料を上げたい、出世したいといった自分の得になる事ばかりに考えが向いてしまうのはまだ徳が低い証拠。『人のため』という観点がないからだ。
つまり、成功者になる大前提には、仕事で成果を上げることが絶対条件になる。その上で『人のため』に自分が犠牲になっても動ける人は徳を積み、成功者になることが出来る。そのため、成功者になる動機が「稼ぎたい!」という我欲であっても、それは悪いことではない。充分な所得を稼ぎたい、地位に就きたいというエネルギーがあるからこそ一生懸命働き、結果として成果を上げる事ができるからだ。そして、自分の力がついてきたなら、その我欲を抑え世のため、人のために自分の稼ぎを使えるようになる。そこまで考えられるようになると、社会的な成功者に近づいていくわけだ。仮に、ここで我欲を抑えられない人というのは、いつまでたっても自分の欲がただただ深いだけの、周りから疎まれる人になってしまう。
どんな生き方をしたいか考えた時に、成功者になるほどでなくても幸せに生きたいと思う人は、成功者とは違う動きをしなければならない。まずは、○○が手に入ったら幸せになれる、という考え方を捨てることから始めていこう。
縄文時代の竪穴式住居に住んでいた人は、冬になれば家族の一人が餓死するような厳しい環境で生きていた。『温かい家があったら幸せだろうな~』なんて事を考えていたかもしれない。しかし、現代人はどの家族も当たり前に温かい家で過ごすことができるようになったし、それ以上にいろんな物が手に入るようになった。しかしだからといって皆が幸福だと感じているわけではない。つまり、何かが手に入るということと、幸福度は関係が無いということに気づかなければならない。
これらの因子を持つことで、今まで気づかなかった目の前のことに対して幸せを感じれるようになる。目の前のことに対して幸せを感じられるようになると、自分の幸福感度が上がる。幸福度が上がれば、今よりもっと幸せを感じながら人生を過ごしていく事ができる。
さぁ、春の季節、あなたはどんな一歩を踏み出しますか。
森下篤史
記事:オト