7ヵ月経った新卒に贈る言葉

テンポスホールディングス 代表取締役 森下篤史

オリンピックセンターで君達に話した時、桜の真っ盛りだった。希望と不安で、俺の話も良く覚えてはいまい。11月になって、7カ月経ったら、少しは自分が二本足で立ってる感覚はあるか。まだ市場競争の中で生きてるって感覚はないと思う。

何か積み上げてますか。
同じ事を繰り返しているようでも、積み上げている自覚がある人と、漫然と生きている人では、全く別の人生になるぞ。真面目に一生懸命に生きることは大事だが、この世に生を受けて、真面目に一生懸命生きてるだけなら、鹿でも、イノシシでも、真面目に一生懸命に生きている。

世の中の70%の人は、「人の皮を被った動物」で、ほんの僅かの工夫と努力の真似事。目標を持つことが出来たか。未だ何をしたらいいか分からない人もいるだろう。だが、目標を持つことが出来なくても 「志」を持て!「志」は、漠然としたもので、俺は10才の時に大した理由もなく「造船会社の社長」になろうと思っていた。その頃は戦後10年 日本の復興を支えて、世界に「造船日本」を誇らしく思っていた。

もう一つ
小さ時から「慎重で、気が小さい」と親父によく言われていたので、「男になりたい」
やくざ者の映画を見たり、侍、武士道の本を読んだ。「逃げない、天に恥ずべきことはしない、家族を守る、義の為に死ねるか」

社長になる という事は忘れてしまっていたが「男」でありたいとは、常に思ってきた。
世の中が見えて来るに従って「志」は高くなったり、低くなったりした。目標と違って、期日がないから、現実離れしていることも多い。

もし、今 「志」がなかったら、一行で良いから1分以内で良いから書き出して置いてくれ。ロクでもないものでも良いから、後で訂正が効くから書き出してくれ。大それていて恥ずかしいことでも、みみっちくて恥ずかしいことでも良いから、書いてみてくれ。まず人生を踏み出した今「志」からスタートしよう。