20年ほど前、長野県篠ノ井高校の校長の講演を聞いた。
全国の名だたる不良を再生させることで有名な高校である。
我々が聞き及んでいる報道された話の何倍ものご苦労があると思う。
教育、愛、を通りこして、毎日が戦いで、生徒20人に、先生1人、20人全てがどうにもならなくて、
半分捨てられたようなもの。
其の生徒一人ひとりと、真正面から向き合って、立ち直らせようと、ぶつかり合うのだから、
体が怪我するのは、日常茶飯事。50人の先生のうち、年に2~3人は、神経を病んで、
精神病院に入る人が出る。
「やる気の無い社員に、やる気をださせるには、どうしたらいいのでしょうか?」 経営者の一人が質問した。
一言、 「それは無理です。私の学校に来る生徒はエネルギーの使い方が分からなくて、
暴れまくっていた生徒です。其れを矯正するのは、先生一人ひとりが神経を病んで、
大怪我するくらいのエネルギーをぶっつけないと、生徒に弾き飛ばされてしまう。
しかし、立ち直らせることはできる。
やる気の無い社員は元々エネルギーが無いのであるから、篠ノ井高校で取り組んできたこととは違うので、
期待する答えは、できません。」
あさくま
お歳暮を、各店客数の20%がノルマ。
100個ノルマの店で、170個やるところもあれば、20個の店もある。
夏には中元、冬はお歳暮、毎年やっていることで、説いて諭して、意義付ける必要も無い。
「店を開ける前に、掃除をしておけ」と、おなじようなもんだ。
普通の店長が普通にやると100個できる。あさくまでは130個以上やる人をやる気があるといい
100個~130個の人は普通。100個以下の人を、やる気が無いという。
100個以下に人はやる気が無いのではなく、その人のやる気のエネルギーの出し方では、
平均以下になってしまう。ところが、その人は大概のことが平均以下、エネルギーの出し方を知らないのか、
エネルギーが無いのかは分からんが、とりあえず、やる気が無いグループに括っておいている。
普通の人ならできることをやらないのだから、ちょうど夏休みの友をやらないのと同じである。
能力が無いと出来ないことはトレーニング。意思だけでできることをやらない人は、くび、配転。
100個のお歳暮をどうやって、従業員たちでやるか、従業員全員を巻き込む。
各自のノルマを決め、毎朝全員の前で、結果発表。
デカイ模造紙に個人別に、毎日の実績を書く。 頑張った人には店長がパフォーマンスなんかではなく、
本当に嬉しく思って、感謝して、前日、どうやったかを発表させる。
ここからが大事。
「やらなかった人を、理由を聞く」
こんな事をする店長で実績の上がる人は数少ない。
「やらなかった人を、つるし上げる」
来店客何人かに、声をかければ、10人に一人は注文をしてくれる。
注文がとれなっかたってことはありえない。
できることをやらなかっただけであるのだから、職務怠慢、責任を取らせるのは当たり前であるが、
普通の人でやっているあさくまでは、いきなり責任を取らせても、人がいなくなるだけである。
次善の策 強制してやらせる。
普通の人々は怠け者ではない。 昨日と同じことをする。変化を嫌う。
今真面目に働くが未来のために働く人は、少ない。
報奨金の効果はほとんどない。ノルマの110%以上の人は、コミッションをつける。
ノルマの90%以下の人は、減俸。
コミッションをもらえる人はほんの少し。かなりの人が減俸になってしまう。
ノルマ100%を無理の無い数字であっても、新しい取組であるなら、やる人は少ない。
責任を取らせる前に、強制してやらせる。
怒る、怒鳴る、つるし上げる。付いててやらせる。
普通の人々と、仕事をするのには、
1 今月150個の、お歳暮の注文をもらう 目標を明確に、一人10個
2 毎日模造紙に個人実績を書き込む
3 其の席で、ほめる、感心する
4 怒る、怒鳴る、つるし上げる。みんなの前で、昨日の怠慢を謝り、今日の決意表明をさせる
5 篠ノ井高校の先生と同じ気持ちで、この人たちを救うのは、自分のエネルギーによると言う自覚で
取り組む
6 其の上で、減俸、配転、解雇