喰った食った。王将始末記

二ヶ月振りの名古屋王将!嬉ちいな~
この前は、店頭にデカデカと「おすすめ!ニラ王(おう)」さすが王将、「ニラ王」とはなんだろうと、声を張り上げて注文してみた。
「ニラ王と、ぎょうざ」「ハアーイ餃子一つ、ニラ王ってなんですか?」「何ですかってこっちが知りたいよ」「ニラ王ってやってせんが」「店頭にデカデカと書いてあるじゃないか!」「あれは、ニラ玉(たま)ですぅ」
あれから二ヶ月
ピールと餃子コレははずせないな、ニラレバ炒めか、うんん、コレステロール対策でイクラ、しらす、を制限されているが、レバーなどは、全部がコレステロールだ、医者も見てないし、ここんとこは、一つ勝負してみるかっ。
「ビールと餃子とニラレバっ!」
ビールは直ぐきた。グッと喉を潤して、腹に染み渡るな~、程よい頃餃子が来た。王将は餃子の出てくるタイミングがいいな~、で次の一口グッとやった。
餃子は酢醤油が決めてだ、皮に穴をあけて醤油が十分入り込んだのを見届けて、一気に口に持って行く。
汁をタップリ吸わせてからでないと口にいれてはいけない。
汁が少ないうちに焦っていれると、痛い場合がある。
仕事のできない奴は度胸がなくて、二口にして食べる人がいるが、恐れる事はない一気に行けっ!
醤油をチョコっとにする輩はドッカ、人種差別主義者じゃないか!
餃子と醤油は夫婦みたいなもん。女房を除け者にしたらえらい事になる。
タップリ酢醤油につけて食うから、10個も食うと喉が渇いてしょうがない。
あっニラレバが来た。
隣りにもってった。そんなぁっ、隣りは俺がビールを頼んだ頃座ったのによ、ナンダイ王将よ、お前んとこは、味はたいしたことないが、タイミングが売りだろうよ。
とは言うものの、そこは最近大人になったと言われている俺だ。
もう一口ビール、びしょびしょの餃子!うーん美味い。
やっとニラレバが来た。えっニラレバ定食の席に持って行きやがった。
ここは抑えて我慢のしどころだ、
新業態の店を作ったが思うような売り上げにたっしない、半年も経った。店長以下チラシ配りしたり、メニューに手を入れたり必死でやっている、それにしても予想よりひどい。
「撤退っ」と言いたいところだが、ここんところは我慢のしどころだ。
もうすでに、餃子はなくなり、汁のあとの付いた皿が、寂しく残っている。
懐石料理のように、チョコチョコ持ってくるのは食った気がしない。
いっぺんに持って来い。ぶぁーっと並べてババアっと食って終わり、婆あと食ってじゃあないぞ。
ビールも終った。
「ニラレバまだか!」
「ニラレバ15番席急いで下さい、客が叫んでますから」
「早くもってこいっ、言いたかぁないけど、隣りの食ってるニラレバは、俺のもんだこの野郎!」
「なんだい突然!一人で平和にニラレバ食ってるところへ、俺のもんだとは」
「悪かった。だがな、よーく聞いてくれ、お前のもんだと思って実効支配している竹島とおんなじで、歴史上そのニラレバは、俺のもんなんだよ。」
「ナニコイテンダおっさん!」
「早く持って来いってんだ。社長を呼べ!市長の河村知り合いだぞ俺は!」
「ニラレバ上がりました」
「何だ今頃、生理も上がりましたって言えっ」

他に食うものもなくビールも終わった、熱いニラレバを食い終わって心も幸で満たされて来た。
あれっ財布がないっ。
なんだこりゃあ、かっこ悪い事になった、市長の河村何て知り合いでもないし。
「すみません、財布がないんですけど」
「取られたんですか」
「そうですっ」
「店長っ」
「違います、ホテルに忘れて来ました。取りに行って来ますから、」
「店長っ」
「どこのホテルですか」
「リンカーンホテルです」
「聞いた事ないですね」
「すみません、ワシントンホテルですか」
「ですかって、コッチは知りませんよ」
「電話して確認してくれれば取りに行きますから」
「お名前は?」
「河村です」
「市長でしょ」
「すみません、森下篤史です」

走って取りに行き、支払いを済ませた、汗ダクダク、早くホテルでシャワーを浴びようね。