長い間疑問に思ってきた、あいつは、顔がかわった。とよく言うし、ちょっと見ない間に
顔が変わった社員にも、何人もあっている。
見る方の思い入れ、ではないだろうか。本当に、変わったのだろうか。ずーっと、疑問に思っていた。
人間性は、顔に表れるものなのだろうか?
食器洗浄機を、作っていたころ。羽田の工場界で、採用にはなかなか、難しい場所だった。
工場は、150坪位、ステンレス製品の、板金工場
グラインダーで、削ると、鉄粉が、もうもうとして、アルゴン溶接の、青い煙と一緒になって、
ちょっと向こうさえも、みとうせない。
工員の顔は、真っ黒け。溶接焼けして、そう、海で、焼き過ぎて、皮が剥けた状態。溶接工は、皆んな顔の皮が剥けていた。
立地もさることながら、3k職場なので余計に、採用困難であった。
工員四人と、大学に採用のビラを、撒きに行くことにした。
上智大学の、サークル部屋に、2時間くらいかけて、手分けして、ビラを配った。
次に向かったのは、渋谷の東町にある国学院大
明治通りを折れて、のぼり坂に差し掛かった。
車の中の工員が、外を見て何やら言いながら、笑っている。
「何笑ってんだ?お前等」
「見てくださいよ、奴ら」
「上智大学の、学生と比べて、何かだらしないですよ」
坂を、学生が、ゾロゾロ下って来ている。
確かに、上智大学の学生と比べると、何だかきりっとしていないようだつた。
工員は、大学のレベル差など知らないから、見た目の、率直な感想だろう。
1人づづくらべたら、差を感じなかったかもしれない。
大卒は、無理なので、高卒をとることにした。
大森工業高校へ行った。
あんたどこから来た?初めて?会社の規模は?板金工場? 無理無理無理!と 窓口の求人係に、ケンモホロロ、まるで、追い返されたような、悔しさを感じた。
学校にとっては、良い時代であった。
大森工業にあいてにされないのならってんで、ドサ回りをする事にした。
福岡で、レンタカーをかりて、工業高校、商業高校、農業高校ばかりを、回った。
初めての学校訪問。
雰囲気がまるで違っていて、同じ日本かよと、いう位、学校差があった。
汚い、壁、生徒の服装、だらしない格好、なんだか 薄暗いような気がした。
女生徒は、髪は赤いし、カールして、机に向かって、口紅。日本もお仕舞いだと、思った。
北海道、四国、東北、レンタカーで何十校を回り終えた。
大田区の雪谷高校は、有名な進学校だが、50人位の、就職者がいると聞いた。
生徒の品が良い。なるほどなぁ。
ドサ回りを、ずっとやっ来た身にしてみると、生徒のレベル差が、一目瞭然であった。
ただ、女生徒のスカートが、短かかったので
「先生、進学校だけあって、生徒の我々に対する態度もよいし、学校全体の、雰囲気もよいですねぇ」
「ただ女生徒のスカートが、短いのが気になりなりますが」
「スカートが短いと、何か問題ですか?」
「ええーっ」
60高校以上回った結果、得た結論が、一瞬にして、ー崩れてしまった。
確かに、スカートの長さで、決めつけた自分が、恥ずかしくなった。
「イスラムでは、短いスカートは、男の頭を、おかしくするってんで、身体の線が見えないように」
そんなことは、言わなかった。が唸ってしまった。
全体の雰囲気は、確かに、違いはある。という結論にはたっした
出来の良い学校と、出来の悪い学校の差は、それぞれの生徒の顔の合計が、全体の雰囲気をつくっている。
元々顔つきの違う生徒が、集まったのか、顔がかわるものなのか?
結論 顔付はかわる!
進学校と、出来の悪い学校の生徒はなにが、顔を変えたか。
EQ 心の知能指数 によると、成功者になる五要因の一つに、「先の目的のために、目の前の欲望を、我慢出来るか」がある。
マシュマロテスト
幼稚園の子供に、テーブルの上の、マシュマロを食べても良い もう一つ欲しい人は、先生が用事を済まして来るまで、たべないで、我慢していなさい。
と言って、教室を去った。
我慢出来ない子供は、躊躇する事なく、即食べてしまった。
どの子も、マシュマロは大好きなので、もう一つほしい。
にもかかわらず、我慢出来ない子供は、考えることもなく、すぐ、手を付けてしまった。
我慢しょうとしている子供は、たった五歳だ。目の前のマシュマロに、触ってみたり、匂いをかいだり、離れてみては、また見に来る、涙ぐましい努力をして、欲望と戦っている。
我慢して、未来の成果を、手に入れることをおぼえる。
25年の追跡調査の結果。
すぐに食べてしまった子供の18%は、何らかの犯罪に、拘った。46%は学業成績が悪かった。71%は社会人になつて、仕事もふるわず、定職についていないもの42% 行方不明で追跡不能者37%であつた。
我慢する事を覚えた子供は、学業成績もよく、社会人になつてからも、会社だけでなく、地域でも、信頼の高い青年になっていた。
つまり 受験勉強をして、成績が良くなったから、顔が変わったのではなく、
未来の成果を得るために、我慢出来るか、今ある目の前の欲望を、捨てることをつづけた顔である、ということ。苦悩を乗り越えたかおである。
ケーキでも、たこ焼きでも、喰って、酒のんで、笑ってるだけの顔があるということ。
プラスのストロークとマイナスのストローク
TA 交流分析によると、相手の投げかけに、良い関係を作る反応を、プラスのストロークといい、
悪い関係になつてしまうような反応を、マイナスのストロ
ークという。
以下の言葉を、気持を込めて言ってみてください。
「任せて下さい」
「やって見たいと、思っていたんです。」
「一番をねらいます」
「もう終りました。」
「ほかには、有りませんか」
「燃えますねぇ」
「店長をねらいます」
「社長立候補します」
「今から行って来ます 」
気持がこもっていないと、マイナスストロークとの違いが、わかりにくくなります。
次に以下の言葉を、気持ちをこめて、言ってみてください。
「一人でやるんですかぁ」
「もう、帰っていいですかぁ」
「死んじゃいますよぉ」
「やったことありません」
「無理ですよぉ」
「すいません、まだやってーません」
「立地がわるくて、売り上げが、あがりません」
「店長と気があ合わないんです」
「知ってますよ」
「やる気がでません」
今度は、鏡を見ながら、もう一回、気持ちをこめて、やってみて下さい。
プラスのストロークとマイナスのストロークを投げかけると、プラスのストロークの時は、明るい顔つきになります。
マイナスのストロークの時には、イヤーな顔つきになります。
貴方は意識しないで、どちらかのストロークをだしているんです。
今あるあなたの顔は、マイナスストロークの暗い顔か、プラスのストロークの明るい 顔のどちらですか?
恐いのは、無意識に出すストロークに、くせがあって、考えて、返事をしているわけではないということ。
他者否定のストローク
「山田もやる気を見せてきたね」「いや、ほんとのとこは、わかりませんよ」
「あったかくなって来たね」「いや、油断は禁物」
「今年は面白くなりそうだ。」「去年も期の始めは、そう言ってたよ」
「可哀想だから、呼んであげたよ」「大丈夫、呼んでくれなくても」
イエスが出ない
そうだね なるほど 知りませんんでした やってみます 助かります
他者否定のストロークを出し続けている人は、他人のまえで 上記の「イエス」のストロークを出してみるとよい。
必ず、聞いている人が、ゲラゲラ笑う。あなたらしくないって。
ふだん、それほど、人の言うことに、否定的なストロークをだし続けていたのかと、がっかりする。
実は、俺がまさにそうで、自分ではより正しく返事をしているつもりであるが、
この対策は、
日常会話は、ほとんど、相づちを打ち、「そうですね」と言うようにすればよいが、しかも
日常会話においては、無責任なくらい、そうですねと、いったところで、なんらこまることはない。
この手の人の顔は、理知的に見えるが、そうでは無い。
他者肯定の理知的なひととは、明らかに違う、キツそうな、気がキツそうなかおになっている。
今日から、背伸びして、利口そうにみせるのはやめよう。