目次
【飲食店で”G”と言えば】
私が勤務していた居酒屋は繁盛店でした。年中無休の忙しさにかまけて掃除もいい加減になっていたこともあって、出たんです。客席のスミにGが!一度出始めると薬を使っても掃除を徹底してもダメですよね。それでもきれいにするしかないので、殺虫剤を撒きまくっていました。ある日、満席の店内でお客さんに呼ばれました。
「店長、壁にゴキブリがいるよ」(小さな声で)
私は新聞紙を丸めてヤツに一撃を喰らわせました。こういうことに慣れていたこともあり、一発で仕留めました。満席の店内で湧き上がる拍手と歓声。いやあ恥ずかしいのなんの。
クレームを入れるお客様は全体の4%と言われます。問題があったときに何も言わずに二度と来なくなるお客様が7割にもなると言います。その数字に当てはめると、満席の面前でゴキブリを殺害した店長がいる店というのはどう評価されるのでしょうか?少なくとも74%のお客様が離れてしまいそうですね。
こんな惨状を上司が知るところとなり、絶大な効果があるゴキブリ駆除の会社を呼んでくれました。その会社の社長(社長とアルバイトだけの会社)がゴキブリの生態に異常に詳しく、鼻息をフガフガさせながらゴキブリのことを語るのです。時に恋人の話をするように。ゴキブリのおかげで食えているとも言えるわけですから、当然と言えば当然かもしれません。ともあれ、その会社に頼んでから、茶色いのも黒いのも出なくなりました。
その神業を知った私は起業した現在、毎年その会社にゴキブリ駆除を頼んでいます。もちろんお客様の前で殺生をしないで済んでもいます。
(50代 男性 カフェバー)
【まずは慌てず警察に!】
日曜日のピークタイム中(ウェイティングは確か8組くらいでした。)にお客様から「お宅の店の駐車場に車を停めていたら、ガラスを割られて通帳や金品類100万程盗難にあったんだけど」との報告を受け、現場へ直行。確認するとガラスが散乱していた。お客様から保証をしてほしいとの要望。(風貌はあきらかにヤクザ風の夫婦とその取り巻き。)免責看板があった為、保証は出来ない旨と「警察に連絡しましょう」と伝えると、動揺した様子でその場を立ち去っていきました。後に判明したのですが、その人たちは飲食店のピーク中を狙った詐欺グループだそうで、他に被害を受けているチェーン店もありました。ピーク中でしたが、冷静に対応できたと思います。
(30代 男性 麺類チェーン )
【背広を着た男性の行方が気になる】
背広を着た男性と少々小汚い感じの男性2人組が17時のオープン時から飲んでいました。1時間くらいすると背広を着た男性はトイレに行ったのか姿が見えなくなりました。2時間くらいたってももう一人の男性が一人で飲んでいるので、「そろそろお会計の方よろしいでしょうか」と尋ねると「お金はありません」という。私は耳を疑いました。警察を呼んで支払いをしてもらおうとしたら、警察の一人が「またお前か~」と言っていて、そいつは食い逃げ常習犯だったらしいです。結局お金は払ってもらえませんでした・・・。
(60代 男性 居酒屋)
【真実は明るみにでたけど、現実は、トホホ】
6,7年前のこと、焼き鳥屋でイートインとテイクアウトをやっていました。テイクアウトは厨房に窓があり、そこから焼き鳥と金銭の受け渡しをしていました。ホールではハンディを使っていましたが、テイクアウトの場合は紙伝票です。ある日朝イチ大量にテイクアウト用の焼き鳥を仕込んで、会議に向かいました。会議から帰ってくると50本はあった焼き鳥は残り数本に。「今日の売上は期待できるぞ!」とわくわくしながら日計を出すと何故か焼いた本数と合わない。次の会議のあとこっそりと外からテイクアウトの様子を見てみると、1人の社員がお金をもらっては紙伝票を捨てているではないか。そう、社員部下に横領されていたのです。しかし社員が1人しかいないため、未だにその当人に言ってもなければカミングアウトもされない。闇に葬っています。
(50代 男性 居酒屋)
【事前準備は綿密に】
新規開業でマンションの1階の物件契約し、工事業者とも契約をして工事をスタートしました。「これから頑張るぞ!」と意気込んでいました。しかし、工事を始めると、マンション住民の1人が工事の音がうるさいと怒鳴り込んできました。内装屋と大家さんとは打ち合わせもしていたので安心しきっていましたが、住民に張り紙等で案内をしておらず、急に工事が始まったと言われました。住民への案内は大家がするのか、内装屋がするのかと揉めに揉めました。毎日怒鳴り込んでくるので結局そこの物件は諦めることに…。工事費用は半分しか返ってきませんでした。事前準備って大切なんすね。
(50代 男性 ラーメン屋)
【人間、プレッシャーがかかるとどうなるか予想ができません】
2店舗目を開業をした時の話です。 1店舗目オープン時に頼りがいのあるスタッフがいたので、2店舗目の店長に抜擢しました。 「2店舗目も良いスタートダッシュが切れそうだ!」と思っていたのですが、そのスタッフがプレオープン時に店長としてのプレッシャーに耐えきれず、 営業中にも関わらず頭が真っ白になってしまい放心状態に…。一人だけ遠くを一点見つめて立ちすくんでその日は終了してしまい、 その後のモチベーションを上げる為のヨイショが大変でした。笑
(30代 男性 ラーメン屋)
【取返しが付かない】
宴会も10組ほど入っており、店内は大忙しの金曜日。そんな中、忙しい時間帯に子連れの親子(親が30代、子供が中学生)が来店されました。親子連れのファーストオーダーの注文は「ビール2杯とマンゴージュース」。しかし提供したのは「ビール2杯とマンゴーサワー」。何も知らずに子供はマンゴーサワーをゴクゴク飲み、急に店内で倒れて救急車で運ばれることに。病名は「急性アルコール中毒」。一週間店長は謝罪の日々。その後の対策として、アルコールドリンクとソフトドリングのグラスを分けて提供するようになりました。本当に危険ですので、皆さんも気を付けてください。
(30代 男性 居酒屋)