夢とありがとうがあふれる ラブ&ピースなユニティをつくる!

1990年7月17日生まれ 30歳 髙橋麻子さん。 (株)ひよっこの代表取締役に一昨年就任(現在4期目、当初は共同代表)

ひよっこの理念は、「夢とありがとうがあふれるラブ&ピースなユニティをつくる。」この概念自体は小学校時代から自分の中にあったが、言葉にできたのはこの半年くらいだ。個人事業主として店を構えた時から、言葉にできる理念が必要だと思ってはいたものの、どうしてもしっくりくる言葉が見つからなかった。「この想いを一言で言い表せられたなら!」そう思いながら約6年の月日を過ごす中で、やっと自分達らしい言葉が出来たという。

飲食業に目覚めたのは高校生の頃。アルバイトをしていた居酒屋で、自分が作った訳でもない料理を運ぶと「麻ちゃんが持ってきてくれたら美味しいよ!」「麻ちゃんの笑顔に逢いに来たよ!」とお客様が喜んでくれる。「これは天職だ!私には接客業しかない!」そう思ったと振り返る。

自分がやりたいことで、楽しく、他人からも評価される。しかも結果がついてくる!それに、飲食業のシステムはわかりやすい。生産者、スタッフ、お客様の3つのトライアングル。漠然と「ビックになりたい」と思っていた自分の人生に道筋ができた瞬間だった。

ビックになるためには、人一倍の経験と努力が必要だと思っていた。東京に出て2〜3年は、1日3つの仕事(接客業)の掛け持ちをした。その後、20歳で「絶好調」に入社。そこで後に共同で会社を立ち上げることになる夫の“ともやん”に出逢う。

心を込めて焼鳥を焼くのは、麻子さんのご主人であり、店主の“ともやん”。

当時店長だった“ともやん”は、自ら生産者を探すなど、人にフォーカスを当てて営業をしていた。愚直で真っすぐで、仕事に対して真摯な姿勢に感銘を受けた。自分が思い描いた夢や仕事を叶えていけるパートナーはこの人だ、と確信した。

独立するなら大繁盛店をつくる。そのためには日本一のサービスを学び、スキルアップしたいと思い、当時日本で一番混んでいて有名だった「俺のイタリアン」に直談判し入社。それから約3年、目の前のお客様に笑顔になっていただくため、自分の夢である独立に向け、がむしゃらに進むだけだった。

現在、宮城に店舗を構えてから7年。会社になってから4期目を迎える。理念が言語化できたおかげで、スタッフとの距離感や店舗としての在り方も、過去最高にいい状態に入ってきている。

他人と比べるのではなく、自分たちがどう在りたいか? ラブ&ピースなユニティで働くことで、スタッフが自信をもって世界に羽ばたけるように、しっかりとした基盤を作っていくことが自分の役割だと信じている。そして近い将来は日本の首都東京で、今まで自分たちがやってきたことが通用することを証明するため出店目指して邁進している。

「黒岩土鶏(宮崎)」や「比内鶏(秋田)」など、こだわりのブランド鶏の焼鳥。なかでも「いわい鶏(岩手)」のとろレバーは、オーダーから外せない逸品

取材協力

髙橋麻子

店名:トリとヤサイとサケ ともやん

宮城県仙台市青葉区木町通2-1-55 第八丸昌興業ビル1F

022-725-8458

記事執筆

澤田てい子 1978年10月10日生まれ 青森県下北半島出身 東北学院大学経済学部卒業 株式会社リクルート、地元IT企業を経て、2014年に独立。 東北の居酒屋を中心に年間1200軒を飲食人とともに飲み歩き、情報収集、トレンド発信、販路開拓等、飲食人と生産者を繋ぎながら外食業界を盛り上げるために日々活動中。 フードスタジアム東北編集長。 (一社)東北食の力プロジェクト事務局長。