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エロい話その① 宣伝なんてすんな!
みんな間違ってるんですよ。オープンしていきなり完璧な店を出そうとするから失敗する。やりながら完璧にして行けばいいんですよ。そもそも自分がやりたいこととお客さんが求めているものが違うんだから。こういうのが欲しいんだよってお客さんのニーズを知って自分たちをジョジョに変化させていけば、一年もすれば料理のスキルも上がっているよ。
だから宣伝なんかしないで、一人ずつお客さんを掴んでいけばイイ。そして「この料理、初めて出すんですけど、食べてみてくださいよ」みたいな話をするんです。するとそのお客さんはもう常連さんなわけ、その人はどこそこにこういう店ができたんだよと周りに説明してくれるから、ゼッタイ。これがお店からの発信だとダメなんだ。だから宣伝臭いメディアの取材も全て断ってきた。
エロい話その② 普通でないところからハプニングが生まれ、ストーリーになる
たとえば、ラーメン屋がチャーシュー麺で出すのとトッピングでチャーシュー追加するのと、どっちのほうがチャーシュー出るかわかりますか?そう、圧倒的にチャーシュー麺の方ですよね。だからウチも普通のカレーライスがあってトッピングにトンカツ、じゃなくって最初からカツカレーの一品だけ。で、カツ要らない人はとんかつ抜きで頼んでくれればいい。でも大抵、頼まない。これ客単価上げるコツ。
普通の店は大盛にすれば値段がアップするでしょ。けれどもウチは逆です。量が多いからSサイズも用意しました~って。そういうのがストーリーになるんですよ。常識とは逆のハプニングが好きだから話したくなる、だからストーリーになるんだよね。だから飲食店はこうだ、って決めつけちゃいけないんですよ。ありきたりのスタイルでやっても差別化にならないです。
エロい話その③ 居ヌキなら飲食でないところでヤル
物件探している時にちょうどこの店「黒猫」空いてるよって聞いて行ってみると、ネオンが光ってるところがすごく素敵だった。だれもまさかアダルトショップで飲食やるとは思ってないでしょう。居抜き物件で注意しなければいけないのは、前の店の印象がどうしても残ること。前の店と比べられると、どうしても過去の店の方が美化されるんでそれがすごく難しい。だから全然関係ない倉庫とかそういうところをリノベーションして全く新しい形にすればエッジが効く。
5年ほど前、南にもうちょっと入ったところにココ壱番屋があったんですがつぶれたんです。不動産屋さんにカレー屋やりたいって言った時にココイチが潰れたぐらいだからカレー屋は流行らないよって言われました。でも僕は逆にチャンスだと思ったんです。今静岡県でカレー屋は何店舗あると思います?100店ないんですよ。カレー出してる喫茶店とか入れても180店くらいです。みんながやりたいラーメン屋は3000店、店出した時に3000位から始めるんですよ、そりゃ広告費かかっちゃいますよ。でもカレー屋だと100位からスタートできます。あーそうだったんだなって?この話、全部後付けです。全ては直感です、フィーリングです。ギャハハハ。
エロい話その④ アブノーマルな原価率75%
よく言われるんですよ、なんで夜やらないんですかって。確かに夜もやると売上はもう少し上がるでしょう。でも、売上げを上げるために僕の仕事量も増やさなきゃいけない。それは僕にとって理想じゃないんです。
みんなそうじゃないですか。売上げを上げようと頑張って、仕事量も増えた結局倒れちゃう。僕は売上げが上がるごとに仕事量が減っていくのが理想なんです。だからレトルトカレーを作ったんです。イートインとレトルト、どちらも1000円。同じカレーを作ってるだけで売り上げが2倍になるんです。
飲食店の常識は原価率30%以下でしょ。でもウチの原価率はだいたい75%です。絶対潰れるって言われたんです。でも原価率が高いことですごいパフォーマンスが出来るんだよね。目立つということはみんなに知ってもらえるということですよ。みんな間違っているんだよ、原価率30%で何が出来るから始めちゃう。でも、お店を知ってもらわないと、どんなに美味しい料理を作っても、そんなお店あったんですかで終わっちゃうって。ラーメン店3000店、全部行けないじゃないですか。せいぜい10件くらいじゃないの。知ってもらうためには他店がやらないこと、非常識なことをやる!原価率75%で頑張ってるといろんなところから引き合いが来て、いっしょにやりたい!って企業から依頼が来るんだよ。それでウチは名前を貸すだけで毎月30万円儲かってる。なんなら店舗は宣伝と割り切って、原価率100%でやると、もっと面白い展開が待ってるんじゃないの。ガハハハッ。
静岡県静岡市葵区人宿町1-4-7 GOTOビル1F
℡ 080-1593-1441
杉山俊介(テンポス静岡店)