人気のラーメン店がテイクアウトで魅力マシマシ!

テイクアウトの容器をよく買いにご来店いただけるラーメン店をご紹介します。北海道らーめん小林屋は神奈川県に5店舗展開されていて、なぜか茅ケ崎店のテイクアウトが大好評だとか。しかし、いつもお買い上げいただいているのはラーメンの容器でなく、ごく普通の長方形の弁当容器。いったいどんなテイクアウトメニューなんだろう?と思ったので取材してみた!

これはボリューム満点、コスパ最高

いつもお世話になっております。取材に気持ちよく応じてくださったのは株式会社小林屋の創業時からラーメン一筋の南 和幸部長です。

さっそく、テイクアウトメニューを教えてください。

「はい、これです。」と見せてくれたというか、店内の写真を指さしてくれました。『炙りチャーシュー弁当』と『チャーコーロー弁当』どちらも1コイン、500円(税込み)です。

「どちらも結構破格なんですけれども、チャーコーロー弁当は店で作ってるチャーシューの耳の部分を使って回鍋肉風に仕上げてます。」

なるほど、具の下の部分が全てライスになっているんですね。どちらも美味しそうでボリューム満点。こりゃ食べ応え十分、500円は破格ですよ。

コロナはあまり関係なかった

何でも思い込みで勝手に決めつけることはよくないですね。てっきりコロナ騒ぎで客足が遠のいたので、テイクアウトを始めた。そういうストーリーを考えて取材したのだが、事実は全く違っていたのでした。

「自粛が始まる前ですから3月から始めました。まあ、客足が減ってきたといってもうちの場合は悪い時でも3割減ぐらいでしたね。まあそれぐらいで済んじゃってるって感じです。うちは定休日が無いので、弁当は一ヵ月でだいたい600食ぐらい出ますし、電話注文もお受けしてます。炙り弁当二つとチャコールお弁当ひとつを何時に取りに行きますからよろしく、みたいな感じで一番多い時で電話注文だけで一日17件くらいありましたね。コロナまでは一切お弁当はやってませんでしたし、出前というのもやってませんでした。」

「最近は少し落ち着いてきた感じで、それでも向かいの会社の常連の人達が仕事帰りに買って帰るとか、いつもはラーメンだけど今日はお弁当にしようだとか、そういう常連さんもいらっしゃいます。あとはやっぱり湘南ですから海に来た帰りに寄っていただいてラーメンを食べたついでに弁当の写真見て、『あっこれ2個ちょうだいお持ち帰りで』そういう感じ。だから駐車場の車のナンバーは湘南ナンバーだけじゃなくって多摩ナンバーとか相模、八王子ナンバーとかも結構多いですよ。」

テイクアウトメニューから小林屋の人気のヒミツを紐解く

コロナ禍の今、ラーメン店の強みはなんといっても滞在時間が短いってことです。一人客が多いんですよ、ラーメン店は。注文は券売機だし、お客さまは喋らないで、みんな前向いて美味しそうにラーメンを食べて、食べ終わるとすぐに席を立ってくれる。南部長も言ってたけど、創業時からお昼の混んでる時間は詰めて座っていただくようお客さまにお願いしているそうで、お客さんもそれに慣れちゃってるから、滞在時間ってほんと15分かかってないかも。こりゃあ密じゃない。

そんなことより、この店の人気のヒミツは店内の内装にアリ、と見た。というのもお客さまから厨房の様子がよく見えるんです、このお店。いわゆるオープンキッチンなのでスープの仕込みからチャーシュー作ってるところ、きれいにラーメンを盛り付けているところなどまる見えなのです。だから手間暇かけた料理、それでこの値段!っていうのが妙に説得力があってお客さんからするとお得感があるんじゃないですかね。そこらあたりを南部長に聞いてみた。

「うちの強みは何といっても売価の安さだと思うんです。昔は味噌ラーメン一杯500円でやってました。現在は650円ですけど。味噌は店で練る、チャーシューも巻から全部店で調理してます。店内仕込みは小林屋の創業時からのポリシーですからね。安心・安全、店内調理、そして低価格。厨房で調理しているところがよく見えるのは、確かにうちのポリシーの見える化になっているかもしれないですね。外から店内が見やすいように全面ガラス張りにしているのも、安心して入っていただきたいからです。」

店名の由来

私の記憶が確かなら、茅ケ崎に味噌ラーメンの店は少ないように思ったので、創業時の話を聞いてみた。

「今から19年前、小林屋が創業した頃、確かにこの辺りに味噌ラーメンの店があんまりなかったですね。だから味噌ラーメン=小林屋みたいに覚えていただいたかも。味噌ラーメン食べたきゃ小林屋に行けばいいじゃんみたいな。」

実は、僕は創業の話を聞くのがけっこう好きなんですよ。たくさんの飲食店とお取引きしていて、創業時の苦労話なんて聞くとお店に愛着が湧きますからね。

「創業者は小林じゃないんです。古屋です。北海道ラーメンが好きすぎて自分でラーメン店をやりたくなっちゃったんですね。北海道が好き、そしてラーメンが好き。となったら味噌ですよね。北海道が好きな理由は石原裕次郎の大ファンでよく北海道に旅行に行って、そこで味噌ラーメンにハマっちゃった。オーナーは今から10年ぐらい前に亡くなったのですが、結構破天荒な人で、店名も最初はひらがなで「げんてん」と言う店名でした。ここがうちの原点、つまり1号店ですよって言う意味だったのですが、お客さまから「なんだ 減点ラーメンか?」なんて言われてたんです。それで2年経ってから小林屋に変えたんです。なぜ小林屋かと言うと使ってる麺が北海道の小林製麺だからです。小林製麺を使ってるラーメン屋なんだから小林屋でいいじゃないかってことで社名も株式会社小林屋になっちゃった。麺は中太のちぢれ麺、特徴的なのは何と言っても麺の色、黄色いのが特徴で、味噌によく絡んで美味しいんですよ。」

取材協力

北海道ラーメン小林屋 茅ケ崎店

神奈川県茅ヶ崎市萩園2487

電話0467-58-5104

記事:スマイラー特派員
橘田純一(テンポス湘南店)