同友会時代 新卒の合同研修で、「報連相」の練習と、審査をした。
なんか堂の短大卒の女子社員
もそもそしていて、報告がハッキリしていない。内容もさることながら、下を向いて目を合わせない。
「人にものをいうのに目を合わせないってことがあるか!」とどなりつけた。
少女は益々下を向く。問いかけても返事をしない。
何回も何回も、報告の練習をさせた。
本当は審査なのだから、「不合格」と言って、一言助言をすればよいだけなのに、俺のモードが切り替わってしまい、トレーニングをしてしまった。
「やり直し!声が小さい!」大声で指導をしているうちに、昼休みになりみんないなくなってしまった。
何とかものにさせようと、益々大声を出す、益々下を向く。
隣にいた北山さんが、興奮状態の俺をなだめて、「どうどうどう!」俺は馬じゃないっでんだ!
少し我(われ)を取り戻して、少女に「昼休みにしよう」と言ったが、小娘は真っ赤な目を拭いていて動こうとしない。
北山さんが、優しい声をかけてみんなのところへ連れて行った。
「森下さん、よくあそこまで熱心になれるね~」とあきれていった。
怠け者「青木」
ドトールで青木から報告を聞いているうちに、怠け者ぶりに呆れてしまった。
「お前な~10年前に立川店長の時、俺が何と言ったか覚えているか?」
「はい」
またもや、気の抜けたような返事をしやがる。
「今のような手抜きをしていて、楽をしたいのか!そんなに仕事が大変なのか。
違うだろっ!
毎日、6歩か7歩の仕事を続けて、凌いでばかり。
今の生き方は、自分をけがしているし、人生も捨てているってことに気がつかないのか。」
話を続けるうちに、青木は、涙をポロポロこぼし、男泣きに泣いた。
アレから10年、青木は、怠け者地獄に陥ってしまった。
本人は助けを求めているに、違いない。
地獄から救い出すのは俺しかいない。
「青木いー、那覇の大西は、10年経ってもちっとも成長していない。だが、奴は怠け者ではない。間抜けなだけだ。
お前は、利口ぶってはいるが、本気になって勉強してないから、化けの皮が剥がれてしまっている。
既に40を越えた。
10年経って、怠け者のままじゃないか!」
「はあ」
「この野郎、聞いているのか、」
「はい」
うるさそうに、早く終わらないかな~と、「はあ」
「なんだ、その返事は、10年前と同んなじじゃないか。」
思わずテーブルをぶっ叩いて、怒鳴りつけた。
店員がすっ飛んできて「他のお客様もいらっしゃいますので、」
「あっすいません」
「青木っ、一週間で、66件しか電話をしなかったって、一体他の時間何をしてたんだ」
「はあ」
「てめい!この野郎、はあじやないじゃないか!どうやって、時間を潰していたんだ」
「電話をかけてました」
「馬鹿野郎、66件電話するのに、5日もかかるってか、なにしてたって聞いてんだ!
何度言わせるんだ」
段々声がでかくなり
「てめい、これだけ言ってんのにわかんねいのかよ!」と机をぶっ叩いた途端に、
店員が飛んできて「これだけ言ってるのに、わかんねいのかよ!」
オン出されてしまった。青木のせいだ。