妻がいた

事情があって、いなくなっていた妻がいた。

前夜、8時半頃、帰宅したら、妻がPCに向かっていた。
「ご飯食べる?」
「おう」

さっき、社員たちと食べたばっかり、などとは言わない。

千代田寿司のしめさばと、握り一人前、それに、鉄火1パック。
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さりげなく、お茶もついている。

黙って向き合って、食べ始めた。

俺「粒潮(豆柴の名前)が逃げて、近所にいた工事のおじさんが、連れて来てくれた。」

おじさん「つぶちぁん」
俺「何で名前を知ってるの?」

おじさん「何回も、逃げて連れて来ているから」
俺「あれ!そうでしたか」

俺「メールに書いたけど、みた?」

妻「うん」

俺「やっぱり、しめ鯖は、千代田だよな」

妻「、、、、、、、、」
電話が鳴った。

妻「双子母子ともに、健康」

其のことで、少し話が弾んで、冷えたお茶をすすった。

食べ終わったパックと湯飲みを,、俺が台所に持っていった。

音を立てないように、静かに、おいた。