いてての、法則 PT-2

従業員に前屈をさせて、手のひらを床に着けさせてみろ。

「いてて」と言いながらも練習 続けていると、「いてて」の位置がだんだん下がってくる。

そしていずれは全員が手の平を床に着けられるようになるものだ。

つまり個人により現状のレベルが違っていても、それぞれが「いてて」の位置で努力すれば、

いずれは目標到達出来るものである。自分の仕事上の「いてて」の位置を見つけろ。

無理だよ、やり方が分かりません、やった事がありません。全て「いてて」の位置である。

「いてて」の位置にある仕事に取り組んだ時、初めて能力のアップになる。

おじぎを毎日100回やっても1年後に床に手が着くようにはならない。

運動の場合は、わかりやすい。腹筋50回やれる人は、51回目が大事で、51回目のために

50回があることを理解しておかないと、其の大事な1回をやめてしまうことがある。
この1回は48回目の1回、49回目の1回、とはぜんぜん違う1回なのだ。

この51回目の1回の価値を理解するようになると、人を育てる時のポイントを掴んだといえる。
つまり、育てようとする人は、いつでも、ちょっと無理なことをやらせる。やらされるほうに、言わせると、

「しんどい」

「しんどい」が育つか育たぬかの、バロメーター
貴方の部下は「しんどい」と、言ってますか、部下にやさしい貴方は、できる範囲のことをやらせていませんか?
部下に優しい貴方は、「しんどい」を聞くのがいやで、つまり自分がいやだから、育てようとしないで、

「しんどい」をさせていないだけある。それは、部下にやさしいと、ごまかしていて、

上司の大事な仕事(ドラッカーによると)部下育成を、放棄しているだけだ。

あなたは、自分がかわいい子育ても、全く同じこと。ちょっと、無理なことを、やらせれば育つ。