Smiler 34
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ある、アルバイト・パート従業員の働き方について話したいと思う。真面目に一生懸命働くベテランのパート数人に、「店で一番売れないメニューは何だ」と聞くと、皆声を揃えて答える。「切干大根の煮付けが売れませんね」と。 声を揃えて「切干大根の煮付けが売れない」と言うのは、よっぽど売れていないということが分かるわけだが、答えた従業員にもう一つ聞いてみた。「売れないと分かっている料理を平気で店に並べていて、あなた達は嫌なパートだよね、あなたたちはそういう人間なの?」と。そうすると、従業員達は困ったような顔をするんだよな。しかし、お客さんが不味い料理を食べても平気な顔でいられる従業員ていうのは、ただ単に仕事を真面目に一生懸命働いているだけなんだ。〝真面目に一生懸命働けば良い〞と思っている。もし、お客さんに喜ばれる店にしようと思って働いていれば、「こんな切干大根の煮付けなんか売れませんよ」って誰か店長に言うんじゃないのか? 誰一人何も言わないのは、真面目に一生懸命働いていればいいと思っているからなんだよね。その結果、「ひどい人だな」と言われて初めて、「え、私ってひどい事をやっていたんだな」と気づくんだ。だから、お客さんが喜ばないものを平気で店に並べてしまったのは、そのパート自身にお客さんに喜ばれる店にしようという考えがそもそもがないからなんだ。では、お客さんに喜んでもらおうと思って仕事をすると、働き方はどう変わってくると思う?あさくまでは200gや300gの普通のステーキだけではなく、600g〜800gの塊肉も売ることになった。売り出すわけだから、何gにすれば一番売れるのか、部位はどこが好まれるのか、ベテランのパート従業員に答えられるかと聞いたら、「だいたいは」という答えなんだ。 今度、あさくまでは麹熟成肉を販売することになった。実験店舗で、300g1180円の麹熟成肉を出した時の評判は非常に良くて、1日20人〜25人が注文するんだよ。しかし、95%の人は脂身があって美味しいと言って食べるんだけど、残りの5%の人は、油がくどくて食えないって言って残す人もいるんだ。そこで、ホールにいる従業員3人に、麹熟成肉を注文したお客さんに、「焼き加減はいかがですか?」「油が多すぎますか?」「300gは多いですか?」「同じ値段なら量を減らしLeader Article森下篤史の店長教育アルバイト・パート従業員のみなさんあなたの価値ある人生とは何ですか? 前回の話では、店長がアルバイトやパート従業員を育てる時に、料理をお勧めするトークやドリンクの注ぎ方が出来るようになるには、出来るまで連続してトレーニングを続けないと、いつまでたっても体得できないと話してきた。また、従業員のやる気を引き出そうと、褒めたり報酬を与えて、動機づけをしようとしても、部下がやる気になるなんてことは無いということも伝えてきたよね。これらは、人を使う立場の人間が、部下にどんな接し方をすれば、仕事ができる部下を育てる事が出来るかという話だが、今回は、私があさくまの社長をしていたときにやっていた、使われる方の立場で162016№31

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