Smiler 33
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 ありがたいことに、今では月坪50万円の売上をあげており、このROBATA幸での成功を経て、「肉ビストロ 灯」をオープンしました。この店には和のテイストは一切いれず、客単価は5~6千円、きちんと美味しいお肉とワインを、男性2人でも気軽に来れるビストロに狙いを定めました。ワインが売りなのに、店内にボトルワインの姿が見当たりませんが?吉田 カジュアル系のバルとの差別化を考え、レストランとまではいかなくとも、落ち着いた雰囲気にしたくて、店内には、あえてボトルワインは飾りませんでした。今から肉業態というのは業界では後発ですので、肉へのこだわりはもちろん、ワインをどう売り出すかを考えました。 そこで、別室にワイン倉庫を設け、お客様に倉庫の鍵とランタンを渡し自由にワインを選んでいただくという、今までにない遊び心をくすぐる仕掛けを取り入れました。オープンしてワイン倉庫のアイデアはいかがですか?遠藤店長 とても好評いただいております。ボトルワインを注文いただいた時は、「店内にボトルはおいていないんです、このランタンと鍵を持ってワイン倉庫に選びにいっていただけますか?」と伝え、ランタンと鍵をお渡しします。 ワインの倉庫内は薄暗くなっていますので、お客様はワインのラベルにランタンの光を近づけてお好きなワインをお選び頂くのです。ボトルには値段を記入してありますし、ワインそれぞれに、「鴨肉に合う」「チーズにお勧め!」というPOPを書いていますから、ワインを選ぶことはそれほど難しくありません。基本的には、スタッフは倉庫にはついて行かず、お客様に自由にお選び頂くスタンスです。 特にカップルのお客様、団体のお客様には、その体験を楽しんで頂いていますね。男性2人のお客様の「次の合コンで使えるな!」という会話も耳にして大変嬉しく思っております。集客はどうされていますか?遠藤 一番は、既存店の常連様の口コミですが、SNSの力も強いです。 肉業態を初めて出店してみて分かりましたが、SNSでの肉の反応はすごいですね。ほとんどのお客様は、看板メニューの「豪快トマホークステーキ(1・5㎏牛リブロース)」(8800円)は写真を撮って何らかのSNSにアップして頂いています。 もちろんワイン倉庫もネタにしていただいてます!ソムリエは常駐しているんですか?吉田 今はいませんが、立ち上げスタッフである店長を含め、2~3名が勉強中です。よくあるケースですが、ワイン業態を始めるから、ソムリエ資格を持つスタッフを入れるという考えはありませんでした。自分たちで勉強して、ノウハウを蓄え、新しいものを作り上げていく、これが一番面白いことだと思っています。「私は同じ店を作るのが好きじゃないんですよね。これからも、新しいことにチャレンジし続けていきたいと思います」と語る吉田社長、その周りには、生き生きとしたスタッフの笑顔。取材後もミーティングという堅苦しいものではなく、友達同士でワイワイ盛り上がって、店について語り合う光景が印象的だった。ランタンに付いている鍵で扉を開ければ、そこはワインがずらりと並ぶワイン倉庫。薄暗い庫内はランタンの光が頼り。ワインのラベルに光を近づけ、自分が飲みたいワインを見つけ出す出店年表2007年11月ろばた焼き 絶好調てっぺん2009年4月炙縁2009年8月魚串炙縁2012年8月ろばた 翔2014年4月ROBATA幸2015年5月燗アガリ2016年7月肉ビストロ 灯2016年8月焼鳥けいじ062017№33

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