Smiler 33
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ここ数年、バル業態激戦区と言われる神田・神保町エリア。神田駅徒歩10分には野村不動産の飲食ビル「GEMS神田」が2016年7月にオープンするなど、今注目の外食エリアである。そこで、ドミナント出店で今後注目の外食企業にスポットを当てる。神保町の実力派、カジュアルに本物志向を追求 神保町の路地裏でありながら、常連客を中心に平日でも満席になる店が「神田ワイン食堂PパパンAPIN」だ。「クラシックなフランス料理を、気軽なバルスタイルで楽しんでもらう」をコンセプトに掲げ、ソムリエによる料理とのマリアージュの提案、フランスでの修行経験を持つ竹澤・齋藤両シェフの料理が強みである。 運営は、株式会社飴やダイニンを楽しむ」雰囲気であるが、料理はしっかり手の込んだフレンチが楽しめる。ランチは営業せず、深夜3時まで、しっかりとした食事ができるというのも他店にはない強みの一つだ。日替わりメニューにも力を入れており、それを引き立たせるためにメニューは全て黒板に書き出している。テーブルにメニューブックは置いていない。客単価は5000円~6000円、男女比率は6:4で女性の2人利用や場所柄、会社の飲み会が多い。堅実に進化する外食ビジネスのカタチ パパンの強みであるハイクオリティーなフランス料理、サービスが提供できる訳は、スタッフ14名全員が、正社員であることが挙げられる。過去に料理経験のある主グ。オーナーソムリエである堀部敏郎氏が2011年9月に湯島(文京区)に1号店をオープン。続いて、2014年10月に神田、2016年6月に御徒町(台東区)のオープンとドミナント展開を広げている。2015年5月に法人化した。6年3店舗のファンを囲い込む着実なドミナント出店 パパン神田店では、2千円~1万円台のワインを取り揃える。お客からの需要が高いのは4千~5千円のボトルワインだ。世界各国のワイン約300種を取り揃え、サービススタッフはソムリエ資格は必須条件だ。 外観はカジュアルで明るい雰囲気。店内のあちこちには、可愛らしいワインのコルク人形が施されている。まさに、「気軽にワイン婦社員も朝9時~昼までのシフトであったり、夕方までのシフトであったりと、社員のライフスタイルに合わせて働ける環境にある。このように、店構えはカジュアルだけれども、サービス・料理といったソフトの部分は、技術力の高さと知識力の豊富さが、お客に“コストパフォーマンス”の高さを強く印象付けさせ、着実にファンを増やしている所以だ。 現在、3店舗を運営する同社。1、2号店のノウハウをもとに、3号店の御徒町店は、内装は出来る限り自分達で手掛けたという。また、1号店の湯島店とは距離が近いため、顧客ニーズに合わせ、和のテイストも取り入れるなど、大衆向けの料理も加えた。現在、本部機能は設けず堀部社長がスタッフを牽引している。4号店の出店も視野にあると話す西垣氏、これからの展開に注目の企業だ。全店、席にメニューブックは置いていない。店の雰囲気づくり、日替わり感の演出を目的に黒板メニューを活用している11

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