「努力が報われるは嘘」一生懸命やって張り倒される人

仕事というのは頑張っていれば、いつか実るときが来るというものではない。
ノート1ページに漢字を書く宿題が出たとき、テキパキやろうが、だらだらやろうが、やればページはうまる。
「あそこまで行け」と言われて、すたすた歩こうが、ちんたら歩こうが、歩いただけ前に進む。そのうちに着く。
だから人は「努力すれば結果が出る」という考えが身についてしまう。

努力して出るのは結果であって、成果ではない。
ドラッカーが大事にしているテーマは「顧客の創造」と「成果」である。
天ぷらを揚げる温度が80度では3時間揚げていても、ぐちゃっとして、てんぷらにはならない。
3時間天ぷらを揚げる仕事をしたと本人は考えていても、天ぷらはグチャとしているし、余計なガスは使うわ、油をダメにするわで、ご主人に張り倒されて、お仕舞い。

成果には2通りある。

努力し続けていれば成果がでるものと、ある条件をクリアしないと成果が出ないものがある。
営業で決定権者かどうかを確認しないで訪問している人。
指示するだけで、部下の報告の裏を取らないで聞くだけの人。つまり、ヤラセっぱなしの上司。
努力して成果の出ない人の大部分はこんな人達だ。

天ぷらを揚げるには、油を180度にしなくてはいけない。
指示を出すなら、報告の裏を取り、尻拭いをする。この3点をやらずに人は使えない。