2016年居酒屋甲子園優勝「一家」パン屋業態へ挑戦したワケ

2016年、居酒屋甲子園の日本一に輝いた海鮮居酒屋などを運営する「一家グループ」が、翌年4月には、なぜかパン屋をオープンしていた。そして立て続けに11月8日には2号店をオープン。「ベーカリー&カフェ BAKE UP 1YAISM」のオープン経緯について、代表の品田裕志氏がSmiler取材で語ってくれた。

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ああいうかっこいい男に俺もなりたい……。
ずっと追いかけてきた大人たちも60歳を超えると弱々しくなってしまう。
だけど、その人たちに共通するのは、若い頃から寝るまも惜しんで働いてきたこと。
そんな姿を見てて、俺も突然パタリと倒れてしまうかもしれない、そんなことをふと思う ことがあった。
嫁さんは俺の2歳年下で、子供は3人。
これまで仕事ばかりで母子家庭のような寂しい思いをさせたことも多かったと思う。
家にある程度お金は残しているし、自分がいなくなっても嫁さんも悠々自適に暮らせるだろう。
だけど、嫁さんがそれを良しとしない性格ということもわかっている。
だから、嫁さんが活躍できる店を作りたいと思うようになった。 これがベーカリー&カフェ BAKE UPのオープンした一つ目の理由。


「一家」にアルバイトで入ってくれた高校生や専門生の子たちが、卒業後に「一家」に入 社してくれることも多い。
4~5年かけて育てたスタッフ。まさに即戦力。
そんなスタッフ達に子供が出来たときは「子育てが落ち着いたら戻ってきます!」と言っ てくれる。
でも子供はどうする?
父親も飲食関係だと、夜はママパパで共働き。
子供たちにはきっと寂しい思いをさせてしまうだろう。
俺らの業界(飲食)は、すれ違いで離婚してしまう人も多い。
それなら、昼に働ける環境を作りたい。
お母さんは朝早くからパン屋で働きながら、お父さんは夜お店を閉めて帰ってきたら、朝 は子供を幼稚園に送り出す。
そうすれば家族は回る。
そんな環境を作れればいいなと思った。
これが、2つ目の理由。


新潟スポーツ公園。
公園内には長さ400mのカナール(運河)や、イチョウ並木などが 整備されていて、市民の憩い場。
「もっと人が集めて元気な場所にしたい!お店を出してくれませんか?一緒に公園を元気 にしませんか!」
そんなお話を頂き、想いに共感した。
ベーカリー&カフェ BAKE UPのオープンの理由の3つ目。


・子供を持つお母さんが働ける場所を作りたい
・嫁さんが活躍できる場所を作りたい
・皆が集まって元気になれるような場所を作りたい


それらを全部ひっくるめて、昼の業態をやろうと思った。 縁あってパン職人の方5人と出会い、それに伴い店も当初予想していたより規模を大きくすることに。 100席のカフェレストランを併設、天然酵母と国産小麦で焼き上げる、ベーカリー&カフェ を作った。

以上が、ベーカリー&カフェ BAKE UPオープンにかけた品田氏の想いだ。
1号店を2017年4月28日にオープンし、ゴールデンウィーク期間は1日に2,000人が押し寄せたという。そしてその勢いは今もとどまらず、11月8日にBAKE UP、2号店をオープンし、現在に至る。

焼きたてのパンの香りがなぜこんなにも人を幸せにするのか、がわかったような気がした。

店舗情報

ベーカリー&カフェ BAKE UP 1YAISM(一家イズム)
https://r.gnavi.co.jp/bd3crm0h0000/(1号店)
https://r.gnavi.co.jp/7tzkcbwx0000/(2号店)

一家グループ
http://1ya.jp/1ya

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