簡単に売り上げ23・5%アップさせるマホメッドの法則

パルティーレでの実験
パルティーレは、群馬に5店舗展開しているイタリアンビュッフェ。
ランチ時、満席の客に向かって、「アツアツのカルボナーラができました。早いうちにどうぞ!」
大声でお知らせすると、7~80人のうち3人がいそいそとビュッフェ台のところに取りに来た。
しばらくして、カランカランと鐘を鳴らして「○○ピザ(名前を俺が覚えていない)が出来ました、アツアツのうちにどうぞ!」
今度は一人が取りに来た。
店長に「いっぺんに20人が、取り合いになる食物はないのかよ」
「何を並べてもこんなもんです」
「飛びつく食いもんを並べろよ」
「はい」
まてよ、
「店長、出来たてを配ってみろ」
カランカラン「アツアツのなんとかが出来ました、熱いうちにどうぞ」
また2~3人取りに来ただけだ。
「店長、それを配ってみろ」
店長は右手にトングを持って、端から回り始めた。
ほとんどの100%に近い客が、店長の配るへんてつもないなんとかをもらっている。
瞬く間に配り終えて戻ってきた。
直後にカランカラン「なんとかピザが出来ました、熱いうちにどうぞ」
今度は誰も取りに来ない。
店長になんとかピザを配らせた。
今しがたパスタをもらった客のテーブルは、置き場もない。
馬鹿店長はパスタを配り終えたテーブルの次から配ろうとしないで、又端から配っている。
パスタをもらったのに、ピザを配ってみると、ほとんどの客が受け取っている。

ファーマーズガーデンの実験 野菜中心のしゃぶしゃぶビュッフェ
130席がほぼ満席、
「クロワッサンが焼きあがりました。温かいうちにどうぞ!」
300人近くいる客の3~4人が取りに来た。
「店長、あんまり人気がないなぁ」
「いえ、人気があって、焼き窯が追いつかないので、時間を決めて作っています」
「じぁ、配ってみろ」
案の定直ぐに配り終えて戻ってきた。
パルティーレと同じだ。

マホメッドの法則
スラバヤレストランの港北店
ピーカンナッツ販売、あさくまグループ65店中5位
マホメッドの日本語はよくわからない。
「お客様!私はマホメッドです。」
自分の胸を指差しながら言う。
「ピーカンナッツはいかがですか。お肌がツルツルになります。インドネシア人はお肌がツルツルです。」
ニコニコしながら、全てのテーブルを回る。
「お前、ピーカンナッツ食べたことあるのか」「ないです」「インドネシア人はお肌ツルツルって言ったじゃないか」「うそです」
明るくノーテンキなマホメッドの日本語につられて、10人に一人が買ってくれる。
飯を食い終わって片ずけにいくと、「インドネシア料理にぴったんの、バリコーヒーはいかがですか、粉なコーヒーが沈んでから飲むと、独特の香りがして、なんとかケーキにぴつたんです。」
マホメッドは断られても屈折しないから、次から次へと全てのテーブルで「私はマホメッドです」
とやっている。
「揚げバナナはいかがですか、これはバナナのてんぷらです、てんぷらにすると、甘みが強くなって、美味しくなります。私はバナナは食べませんが、揚げバナナは大好きです。」
「お前、インドネシア人でバナナ食わないのかよ」
「バナナ大好きです」

港北店はスラバヤレストランの平均客単価1750円の410円高い2160円
港北店には、田中さんという、感じの良くて、商品説明も抜群の人がいるが、マホメッドのの売り上げにはかなわない。
マホメッドと田中さんによって、来店客の全ての人がもう一品注文してくれている。
日本人相手には、明るく、屈託なく、断られてもいじけず、全ての客に何回も何回も、説明して回ると、どれか一品を注文してくれるもんだ。
1750の23.5%アップが2160円