腎臓結石、痛かったぁ~

セミナー中、3時過ぎから右の背中がシクシクと痛み出した。
今朝の運動は、リキを入れて2時間近くやった。
背筋もいつもの50%アップ。チョット無理したかな~。

23の時に椎間板ヘルニアの手術をして、二ヶ月入院した。
何かするとすぐそこが痛くなる。コタツにあたって30分じっとしていられない。
映画や、新幹線の椅子に座ると直ぐに、脚を投げ出してだらしのない格好になってしまう。
椅子の奥に腰をおろして、背もたれに背をつけてきちんと座っていられない。
会議中も、立ったり座ったり、トイレにいったり胡坐をかく。

背中の痛いのは、椎間板ヘルニアの後遺症かなと、テーブルの隅に背中をギュッと押し付けてみたものの、次第に痛みが激しくなるばかり。
モツ屋の新店舗経堂店に、みんなを集めた手前抜けるわけにはいかない。
とはいうものの、背中だけでなく膀胱までも痛み出した。
神経がつながっていて、背中の痛みに引っ張られて膀胱にきていると思う。
車で経堂まできている事だし、痛みがひどくなって車を置いてくことにでもなったら大変なので
「皆さん!申し訳ないが、多分腎臓結石だと思うような痛みなので、早引きさせてもらいます。」
と断って経堂の店を出たのが、5時55分
カーナビによると、6時38時には自宅につくそうであった。
運転中激しく痛み出して、信号待ちの間拳で右の背中を押し付けて紛らそうとしてみたが効果なし。
やっとの思いで家についたものの、耐えられないくらいの痛みになって来た。
運転して行くのは危険なので、救急車を呼ぶことにしたが15~20分はかかるという。
痛過ぎてじっとしてられない。
腎臓結石なんてもんは、石が尿路に引っかかって痛いのだから、そうだ逆立ちをしよう。
そうやって引っかかっている石を動かそう。
ソファーの背もたれから床に手をついて、腰をブンブン振り回してみた。
7才のリコには、じいちゃんが遊んでいるように見えたんだろう。
俺の腰にしがみついてじゃれてきた。
「痛いよ~あっち行けっ」という言い方が迫力がないので、冗談かと思われたらしく、余計に笑いながら絡まってきた。
痛みは一向に取れそうもなく、リコはまとわりついてくるし、逆立ちはやめた。
遠くに救急車の音がかすかに聞こえて来た。
待ちきれずに道路に出て待った。
救急車に乗ったのはこれで二度目。
30年くらい前、新座から清瀬の病院に連れてってもらった時も、腎臓結石だった。

病院についた時も痛いだけで歩けるって言ったのに、ベッドのまま診察室に運ばれる道すがら、
痛くなさそうな顔で耐えるか、いかにもって顔で痛そうに耐えるか、哀れな老人でいくか、
堪えてる侍か。
やっぱここは哀れな老人が合ってると決めて、質問に答える時など、やや声を震わせてやった。
CTスキャンで撮ることになった。
大きく息を吐いて~はい、止めて~を三回繰り返したのち、指示もないまま放りっぱなし。
そのすきにこの際大きく息を吸って~をユックリ、限りなく大きく吸って、一気にはいてみた。
もう一回、もう一回と3回やり終えたところで、「ベットを移ります」とのこと。
あれっ!あれっ!
背中があまり痛くなくなった。呼吸が楽になった。いきなり治ったというのも変なので、いたそうな顔をしながらベッドを移ったが、処置室に戻ってから、恐る恐る。
「治ったようですが」
「えっ、何をしたんですか」
「西野式呼吸法です。」
「何ですか其れは」
「西野バレー団の、呼吸法です、深~く吸って、ゆっくり吐くんですが、私は一気に吐いてみました。3回やったら治ってしまいました。」
「其れではもう帰っても結構です。」
「また痛みが出るとかなわんので、座薬を一つ下さい」

少し痛みは残っていたが、歩いて帰って来た。
わずか1時間と出来事で、あの痛みと、何でもないことの有り難みを感じた。
家で新聞を読んでいても、短時間過ぎて現実とは思えなかった。