ものの考え方

販促部長 田野
5年くらい前かと思いますが、普段不満をあまり
言わない母が、「パート先で〇〇さんのほうが
自分より時給が50円高いのはおかしい」とめずらしく
私に愚痴をこぼしました。
テンポスで考え方を教わった私は

私「気にしないほうがいいよ、他の会社とかも考えたら、
もっと楽してお金儲けしてる人もいるんだから」
母「そういうことじゃないでしょう、一緒に働いてて
平等じゃないんだから」
私「まあそうか、そうだね…」

母を悪く言うわけではありませんが、「本当はそうじゃないのにな」
と思いながら、それ以上説得はできませんでした。

本当の幸せとは、上手く表現しにくいのですが
「自分自身の心のあり方」であり、人と比べるものではない
と今は思っています。
私も母のように少し不満を感じてしまうことがあります。
これから歳を重ね、自分を成長させることに専念できる人に
なり、それを人にも伝えられるようになりたいと思います。

25年も前
(株)KyoDoは食器洗浄機メーカーで社員80名
ボーナス査定を明確にした上、上司の査定と本人の査定のすり合わせに、1時間費やして十分意見を言わせた。
部下には、その課の社員5~6人を応援者として発言させた。当事者のバックアップ係りだ。
俺は各項目一つ一つについて、判事として両者の言い分を聞いてその場で(5)とか(3)とか判定をして行った。
ボーナス時期には10時間×8日の日数がかかった。
2年間で4回やった。クタクタになってしまったが、部下の一人が「あいつより3000円少ないのは面白くない」と言って辞めてしまった。
主張をして、同僚の応援までもらって決定したボーナスなのに、この部下は、意見の主張よりも、あいつより3000円少ない事が絶対条件であった。
いくら「討論して納得して決めただろっ。 」って説明しても、分かりましたと言って辞めてしまった。
翌年からボーナス決定討論会はやめてしまった。

我々が、大人になるとか賢くなるとか言われるのには、感情に振り回されないで、冷静に合理的対処が出来る事をいう場合が多い。
己を殺して打つべき手を打てるか という事である。
自分の気持ちを優先しているうちは、ビジネスマンにはなれない。と教育している。
古今東西、「己を抑える」事が如何にむづかしいか、有史以来未だに自己啓発がビジネス書の主要なテーマとなっていることでもわかる。
それでも66にもなると、少しは抑制が効いて来る。
朝暗いうちに家を出て、駅に向かう時、白い息をはきながら、凡人の寝ている時に仕事に向かう自分を、誇らしく思えるようになってきた。冬の早朝だから楽しくはないが、辛くはない。
辛い出来事に遭遇しても、神は俺をステップアップするためのエクササイズを与えているのだと思えるようになった。
よっぽど大変な出来事にあっても、今度のエクササイズはレベルの高い問題だな~と思う。
大変なこと困難なこと、辛いことが続けば、ヤッパリ気落ちしたり、投げやりになったりはするが、心の底には「試すために試練を与えている」と捉えている。
大変だとか辛くてなんで自分だけ。と考えるより余程生産的だ。
考え方一つ、ドッチの捉え方をするかで、幸にも不幸にもなる。
この辺りのレベルは、自分にも何とかクリヤー出来る。

長男から泣き声で電話が有った。
交通事故で相手に傷をつけてしまった。自分も怪我をした。
今200万円渡せばおおごとにしないで済む。
よくある「振り込め詐欺」

騙されて悔しがっているこの当事者に、本当に事故で200万円払ったのなら悔しいことははないですよね。
悔しくはないけど、事故にあって怪我をした長男は心配ですよね。
入院して後遺症でも残ったらどうしますか。
それに比べたら
騙されて200万とられたものの、子供は無事だったし、「良かった。良かった」ってことではありませんか。
その通りですが悔しくて夜も眠れない。
我々凡人は、坊さんのいうようにはなれないもんですね~。