仕事ができそうでできない人を見極める。

真面目に取り組んではいるが、イマイチ成果が上がらない人がいる。

その上に当たりがよいと、余計に期待されちまって、そのうちに成果も出るようになるだろうと、おとがめも、配置転換もなく、10年も移動なく働いている人がいる。

しかも、政策に協力的意見を言ったりすれば余計に、外せなくなり、たいした成果もないまま、そこにいて、名主のようになってしまう。

特に企画や、人事、総務経理の部署になれば、売り上げのようにはっきりした評価をしにくいので、ズルズルと、悪い人ではないからと、そのまま居続けてしまう。

ある会社 10年選手。戦略会議のメンバー3人のうちの一人。

理性的、論理的にものを言う。その会社の理論を代表する立場であった。

その人の営業成績は平凡以下。

訪問件数も平均以下。会議においては、方向性、将来について話させると的確で、社内でも一目おかれている。

成績が平凡以下であるなら、ダメ社員と決めてしまえば良いのに、決めつけられない。

学生時代、寮の友達が頭がおかしくなって、言動が普通でなくなった。

自分の窓の外側に、目覚まし時計や、枕やポットを並べて、日本で初めて上げた人工衛星と通信をすると言う。

夜の11時頃、パンツ一つで俺の部屋に飛び込んで来た「早く逃げよう、俺と森下さんは北朝鮮から送り込まれて来たスパイだが、ばれてしまい明石刑事が逮捕にここに向かっている。間もなく着く。今のうちに逃げよう。」

普段から寮友の中には変人がいくらでもいた。

同室の先輩前田さんは、冬になると、靴下二枚穿いてシャツを重ねて着て、オーバーコートに身をくるみ、首には手拭いを巻きつけて、部屋の隅にゴロンと寝転んで眠っていた。

聞けば布団が擦り切れて、でかい風呂敷にくるんで、押入れにいれてある。布団カバーが無くなって、綿にくるまって寝ると、綿だらけになり起きてから始末に困る。

寒くても畳にゴロンでも慣れてくるといっていた。

大学生も6年生7年生になると、変人ばかり寮に残っていた。

回りが変人ばかりなので、頭がおかしくなったのか、変人の度が過ぎたのか、判定ができなかった。

増してや一番近い友人を、「おかしい」と決めてしまえなかった。

何人かに確認をしても、いつもそうだよとのこと。

それなら良かったと、そのままにして置いた。

段々ひどくなり、寮の非常ベルを押して、逃げろー紅衛兵が攻めてくるー。

大学の心理学の教授のとこに連れてったら、その場で家族を呼びなさいとのこと。

我々は、こいつはバカになってしまったと、

決めつける事を先延ばしにしていた。

毎日一緒にいる人を、おかしくなってしまったと、断定するのが恐ろしかった。

一度おかしいと断定してしまうと、奴のやっている事は完璧普通ではなかった。

それだけおかしい行動をしている友達を、気が触れたと決めるのが怖かった。

信頼している人をこの人は仕事ができないと、断定するのは恐ろしい。

心を鬼にしてこの人はダメだと断定してしまうと、別の人を起用することもできる。

心配しながら起用した人でも結構やり通せることになる。

冒頭のある会社でも、恐る恐るその人にお引き取り願った。

ビックリ!

翌月から利益が増えた。

一年以上立ってその人の役割は何だったのか考えてみると、「抜けられたら何か大変なことになる」と言う亡霊に怯えていただけである。

テンポスには、経験を積んではいるが必ずしも成果の出ていない店長が20人はいる。

交代がいない。無理に交代させると大変なことになる。と言う亡霊に怯え、凡庸な店長に店を任せている。

判断基準を、方針、目標を達成する為の動きをするか、最終の数値達成をすれば良いと、指示事項を実行しない人を、実績ソコソコだったら、外して見る。

20~30%の店長が入れ替わる可能性がある。

スタッフの見極め

徹底項目を追求すれば、実行型か言うだけ型かすぐ分かる。