やる気 と脳の関係 絶滅種に科学的メスを入れる

高校のマラソン練習 速い遅いに関係なく一生懸命走る人と、喋りながらちんたら走っている人に分かれる。
エネルギーの少ない人を「絶滅危惧種」と呼んで、テンポスでは、採用しないようにしている。
「絶滅危惧種」の行動は、歩くのが遅い 食べるのが遅い 声が小さい ギリギリに出社する
エスカレーターの左側に立ち、歩こうとしない。
これらの行動は、エネルギーが少なく、生命力がない。運動系の視点から見た「絶滅危惧種」である。
現代に於いては、エネルギーが多いだけでは、「繁栄種」とは、なれない。
「絶滅危惧種」のもう一つの側面
精神的側面から見た 「我慢する」ということと「やる気」が、エネルギーの多さと併せ持って始めて「保存繁栄種」となる
「直ぐやらない 」これはビジネス社会に於いて「絶滅危惧種」の非常に大きな要件となる。
その他に「絶滅危惧種」のやる気のなさは、以下のように現れる。
会議でも、研修でも後ろに座る。発言がない。試しにやってみる事をしない、昨日と同じ事を繰り返す。
目的達成の為の「工夫」をせず、もくもくとやり続ける。
リスク 失敗を恐れ 安全を選ぶ。
景気が悪い 政治が悪いとひたすら、弱者の位置に身をおく

絶滅危惧種の行動に、脳科学の視点で分析が入った。
「直ぐやらない」
テンポスでは、直ぐやらせる為に 「RKT-1」と言って徹底を計っているが、遂行責任者が「直ぐやらない」 どうしたら良いんだろう?
I T通販の鈴木マネージャーに、
「一ヶ月前に、B商品の拡販を図る事にした、その報告をしてくれ」と言ったら
「やってません」
「30日間何もしなかったのか」
「すみません」
「馬鹿野郎!すぐやれ!」
「はい」
「今やる事はなんだ」
「Bの責任者の桜井さんと企画する事です」
「違う!企画するために、今やる事はなんだ」
「たたき台を作っておきます」
「違う!30日間何もしなかったのは、何故だかわかってるのか!」
「・・・・・」
「企画もたたき台も要らない。桜井とのアポ取っておけば良かったことだ。」
「分かりました」
「馬鹿野郎!わかりましたなどと言ってないで、俺の見ている前で、今桜井とのアポを取れ!」
「はい もしもし…………桜井さんが、時間を調整して後で連絡をくれるそうです。」
「桜井は、お前とのアポくらいで、調整して連絡をよこすってかい!ふざけんな!桜井と代われ!」
「桜井よ鈴木とのアポくらいに、何でその場で返事をしないんだ、調整してだとぉ、其れほど忙しいか!馬鹿たれが!鈴木と変わるから今ミーティングの日を決めてくれ!」
「12日の四時にしました」
「お前らぁどこ迄ひとを、コケにすりゃすむんだ。12日だとぉ、2週間も向こうじゃないか。てめえら暇人が、2週間も先にするほど忙しいか、明日か明後日に決めろ」
「明日の四時半に桜井さんと打ち合わせします。」
鈴木と桜井のやり取りに、諸悪が見て取れる。
鈴木は、先月桜井と、アポだけとっておけば良かった。なまじっか仕事ができるようになると、企画を作る方に気が行っちまって、一番重要な「アポだけとっておけば良かった」ってことに気がつかない。
かくして、東北大まで出て無能になってしまう。
二番目 桜井の返事 その場で予定を決められない。障害はなにもない。にもかかわらず意思決定ができない。リスクもない、保証人も担保も要らない、にもかかわらず決められない。
斯くして「RKT-1」の誕生となった。
会議が終わった。本を読んだ。何か気がついた。1分以内にやる事。
R 連絡をすること
K 決めること、意思決定
T 頼むこと
この3つを1分いないにやる癖をつけると、マネージャーの仕事は、格段にはかどる!

何故直ぐやらないか!
明日学校 明日から仕事の前日の夜、憂鬱になるとのはよくある。新しい仕事を前にして気が進まない時は、期待と不安が入り混じり、不安が強く現れた状態となる。
産総研の菅生研究員によると「スケジュール初期の負の情動」と言い、仕事を先送りするか直ぐ始めるかを「大脳の扁桃体」が関わっている可能性が示された。
「繁栄種」は、目的のために「我慢する」ことができる。この重要さは「直ぐやる」に匹敵する。
沖縄科学技術大学院のネズミの実験によれば、餌場の小窓に鼻をいれて待ち続けると7~8秒で餌が出てくる。待つ時に神経伝達物質の「セロトニン神経」の活動が影響する。
人間の脳でも同様のことが起きている可能性がある。
「やる気」も大脳辺縁系が関係している。
覚えるのような知識は、短期記憶として脳の海馬にたまるが、繰り返しやる事により、大脳に長期記憶が出来るまでに、数ヶ月かかると言われている。
知識は、長期記憶が出来るまでやり続けないと、努力が、全くの無駄になってしまう。