山小屋で、夜中、いつ迄も喋っている奴に、一喝!

北岳の肩の小屋は、全員一部屋
我々の部屋は、屋根のしたと言った方が判りやすい。
立つことは出来ないし、所々に有る梁に頭をぶつけるひとがいた。
梁が低過ぎて、四つん這いでないと通れない。
朝の食事は、4時からだと言う。
間ノ岳縦走組は、4時30分出発
俺たち、へなちょこ組は、朝飯は、5時頃で良いか。
天井が低過ぎて、寝ながら喋っているうちに、あちこち静かになっちまった。
俺たち3人は、疲れ過ぎて、500円のビールを、張り込んでみたが、なかなか眠れない。
水嶋も、劔も、寝がえりばかりうっている。
其れにしても、向こうの二人連れ。ボソボソといつ迄も喋っている。
携帯をいじくっていると見えて、「今度私がうってみるから、」とか言っている。
7時30分頃寝たので既に2時間半、10時を回っている。
寝付けないから余計にやかましく聞こえる。
「やかましい!外でやれ!」 ピタッと静かになった。

新宿から、こっちにくる時、中央本線の特急自由席は、満席で ギュウギュウ詰め。
ウンコしたくなったが、通路いっぱいの人。
2号のB席だから、連結のすぐそばだ。八王子を過ぎたあたりから、いよいよの時がきた。
立ち上がって人をかき分けて、連結部にたどり着いた。
僅か 4メートルやっとで進んだが、立ってる人をかき分けるのか申し訳なくて、戻って来た。
水嶋は、「トイレに行きたいんです」って言えばいいじゃないか。としつこく進める。「大丈夫か」とも。

その水嶋は、ボソボソ煩いのは、我慢しても、トイレは、かき分けても行くんだ。
人それぞれに、我慢のしどころって違うもんです