逮捕された

ユーターン禁止。一号線の戸越。
えいやっ 曲がり終わったところにパトがいた。

俺の車は友達にもらって5年。27万キロ。前後左右、傷だらけ。

両ドアーには、ながーい傷と結構なへこみ。後部座席は、ゴミのやま。

今の時期、服装は上野公園にいる乞食のおっさんの制服(グレーのジャンパー)

ポリが来て、免許証を見た後、後部座席のごみの上の木刀を見つけた。

「これはなんですか?」

傷だらけの車、労務者のジャンパー、車内はごみだらけ、其の上に木刀。

さげすんだような目で、犯人でも見るような態度。

「これは何ですか?」

「万年筆です。」

「なにをいってるんです!この木刀のことです!」

「分かってるんなら、聞くな!」

「トランクをあけてください!」

「トランクだけは、あけられない!」

「なぜですか、署まで、来ていただくことになります。」

「パトカーに乗って、ポリの服装をしていれば、誰にでもトランクを開けろ。

ズボンを脱げと言えるんだ。おまえらぁほんとの、警官かぁ、盗んできたパトじゃぁないのかよ。名を名乗れ、」

「中原署の内山」

「内山じゃなくて、内山です、だろうよ。正しい日本語も使えないのか、ますます怪しいなぁ」
「まてまて、警察手帳かなんか知らんが、そんなものを見せたって、今時そんなもんは、

おもちゃ屋で売っとるわいな、証明になんかなるもんか。」

「オマエナァ、上から目線で、偉そうにもの言っとるが、年上の人と話す時は、そういうものの言い方をしろって、

警察学校でおしえたか!」
ぐだぐだ言ってたら、パトカーが、二台きた。

「署まで来てもらいます」

「任意か、逮捕か」

「任意だ」

「じゃぁ、いかねぇ」

「木刀もってますね。なぜですか」

「お前らのような、警察のカッコウをした、暴力団から、みをまもるためだ」

「危険物所持の軽犯罪法違反で逮捕します」

「ああそうかい、住所氏名がはっきりしている。逃亡の恐れも無い。しかも、職業も身分も分かっている。

逮捕の理由が軽犯罪法違反だってか、違反かどうか、ポリが決めてどうする。決めるのは、裁判官だろうが」
こんな程度のことは顧問弁護士から、この場で電話を入れさせれば、10分でけりがつく。
この際、どうなるか、とことん極めておかないと禍根を残す。

パトカーに乗って、中原署に行った。
年トッタのが来て尋問をはじめた。

「住所を行ってください」

「田園調布。。。。。」

「お仕事は何をしてますか」

「テンポスバスターズの、会長です。」

パソコンで検索して

「リサイクルって何ですか」

「閉店の飲食店に行って、冷蔵などを引き上げ、再生して売っています。」

「売上はいくらくらい、ありますか?」

「150億です」

「年収はいくらですか」

「5000万弱」

「すごいですねぇ」

「警官を退職したのが、二人働いてるよ、現職の時には、警視庁の、結構な地位にいたらしいよ」
「なんというかたですか」

この辺から、奴の言葉使いが、丁寧になってきた」
コーヒーがでてきた。

2~3人見に来た。

「身元引受人に来ていただきますが、奥さんはご在宅ですか」

「知らない」

「もしもし、こちら中原署の交通課ですが、ご主人の取調べが終わりましたので、

奥様、身元引き受けにおいでいただきたいのですが」

「そちらに、おいといてください」

2時間後にせがれが来た。
「父ちゃん、今度は、捕まったか」